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Sunday, 12 December 2004

帰宅

京都から戻つた。
また来年、だらうか。

今日は天気が悪くなるといはれたので早め早めに移動を開始した。
まづは東寺さんへ。ここでは頼まれもののお線香を購入。この時期、ブツは拝めないのでさらつと見て去る。
壬生寺界隈は……悩んだんだよ。中坊ん時から行つてるからね。八木邸が公開された時にも驚いたが、去年はもつと驚いた。今まで何もなかつた壬生寺のある箇所に立派なプレハブみたやうな建物が建つてゐて、そこから先は別料金、といふのである。
それまで隊士のお墓には特に何もなくても行けたはず。
世知辛い世の中になつたものよ、と、嘆くことひとたびならず。

すつかりかはりつつあるあの界隈に赴くのも気が引けたが、「それ系のお嬢さんたち watching」の誘惑には勝てなかつた。
何をかくさう三年ほど前にも「それ系のお嬢さんたち watching」と称して晴明社に行つたやつがれである。
案の定、それ系のお嬢さんたちでにぎはつてゐたが……それよりも多かつたのはそれ系のおじさまおばさま連であつた。
いやはや、偉大なり大河ドラマ。

そんなわけで、東寺から四条大宮、壬生寺、と来て、京福電車に乗り込む。
京福電車、好きなんだよね。
はじめて乗つたのは高校生の時だつたらうか。以来京都に来れば乗らない時はないといふくらゐ、必ず乗る電車である。
何がいいつて……何がいいんだらうねえ。
とりあへずマイ・ハニー鏡容池に会ひに行くのに適した電車であるといふことは確かだ。

マイ・ハニーはあひかはらずの佇まいであつた。例年この時期にしか会ひにきたことはないが、花の時期もさぞかしよからうなあ。

鏡容池の何がいいかといふと……うーん、何がいいのだらう。一目惚れだつたのだが。
竜安寺といふとまづ石庭なのかもしれない。そして竜安寺の石庭も好きで、おそらく半日座つてゐても飽きないとは思ふのだけれども、それよりも鏡容池である。はつきり云つてそこにゐるあひだ、鏡容池はやつがれの庭だ。悪いね、みんな、ここはヲレのもんなんだよ。だつてヲレのハニーなんだもの。

つてなわけで、やつがれが如何に鏡容池に惚れてゐるかについては……うーん、こちらを御覧いただければわかることと思ふ。

マイ・ハニーとの別れを惜しみつつ、帰宅の途に。途中、高島屋で未練たらしく都羽根の絹穴糸を追加購入するのも忘れないあたりなんといはうや。

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