仕事納め
日々仕事に追はれてゐるとものを考へるのが億劫になつてくる。
ひよつとしたら会社はそれを狙つて仕事を増やしてゐるんぢやないかといふ気がするほどだ。
その一方で会社は社員に考へろといふ。
矛盾してゐるやうだがさにあらず。
えうは、会社に関係のないことは考へるな、といふことだらう。
On Off にかかはらず、だ。
だが、Off 時に何も考へないのは、本人の勝手といふ話もある。
仕事仕事と追ひまくられてものを考へないのは自分のせゐだといふことだ。
去年の十二月半ばから今年の五月にかけて、毎日睡眠時間三時間ていどの生活を送つてゐた。いはゆる「月月火水木金金」状態で、である。さすがに土日は四時間から五時間寝てゐたが、「焼け石に水」状態であつた。
三月に二週間ほど調子を崩して休んだが、この時も「明日は職場に行かう」と毎日思つてゐたので、それほど睡眠時間が増えることはなかつた。
当然徹夜もあつたし、そんな時は月〜金でトータル十時間寝てゐないこともあつた。
世の中には二種類の人間がゐる。睡眠時間が少なくても大丈夫な人と大丈夫ぢやない人である。やつがれは圧倒的に後者である。学生時代も試験前夜はたつぷり寝た。あ、まあ具合が悪くて眠れないなんてな時もあつたが、それ以外の場合は寝てゐないとは全く点が取れなかつた。
多分、さういふ仕事をしてゐる人はたくさんゐるのだらうと思ふ。表に出てこないだけで。そして、さういふ状態を楽しめる人・あたりまへだと思へるやうな人は仕事で成功できるのだらうな、と思ひはした。或はかういふ状況でも「働かされてゐる」と思はない人もさうかもしれない。
ここで、労働基準法がどうかうと述べるつもりはまつたくない。
この時期、やつがれはずつと「働かされてゐる」と思ひながら仕事をしてゐた。
まつたく自分の意志で仕事をしてゐなかつた。
自分の意志で毎日三時間睡眠の生活を送るやうにしてゐたら、もつと仕事も順調に進んだだらうか。
とてもさうは思へないところがやつがれの問題なのかもしれない。
ひとまづ今日で仕事納めといふことになつた。今年後半、特に九月以降はよいお客様にめぐまれて、自分でも少し前向きに仕事をするやうになつたと思ふ。
小人閑居して不善を為すのたとへとほり、やつがれ風情がものを考へてもろくなことにはならない。
来年も精々仕事に精を出すことにしやう、と、心にもないことを書いてみる。
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