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Friday, 10 December 2004

まねきが私を呼んでゐる

梶原景時が出てきただけでゾクゾクするやうな今年の顔見世。
松嶋屋つてこんなによかつたか知らんと、思つたほどだ。
なにしろ聲がいい。姿がいい。振りは今ひとつわからないけれど、とにかく絶品である。
やはり松嶋屋はかういふ生締の役がいい。

また来月正月にはこれを播磨屋で見られるのかと思ふとますますわくわくしてしまふ。

思へば、はじめて「石切梶原」を見たのも京都はこの南座で、平三景時はやはり松嶋屋だつた。この時は「切り手も切り手」「剣も剣」のあとに「役者も役者」と聲がかかつてゐたが、今回はなかつた。まああまりいいものといふ話もないが、ぴたりと決まると絶妙である。
さはさりながらこの期に及んでも澤瀉屋はせりふが入つてゐなかつた。もう十日過ぎてゐるといふのに。むむむ。

口上については特にいふこともない。やはり昔話は前の仁左衛門がうまかつたなあ。

「隅田川」。なぜこれを今、しかもこの配役で。
どうも成駒屋は高砂屋と一緒に所作をやりたがるきらいがある。高砂屋には所作はあまりむかないと思ふがなあ。しかも成駒屋と高砂屋であつてゐるかといふと……むむむむむ。あまり名前にはこだはらない方がいいのではないかと思ふ。

「助六」。白玉のやうな揚巻。とはいへ妙に貫禄のあるところもあつて驚く。たれに教はつたのだらうか。通人里暁のネタは大方の予想とほり「冬のソナタ」「ギター侍」「マツケンサンバ」と、あとは「伊藤園のおーいお茶」だつた。松助急病で亀蔵が代役。

こんな感じで今年の顔見世もおはり。
……なんだか妙に薄味な気がするのは気のせゐだらうか。去年よりはましだけどさ。なんだか年々薄味になつてゐるやうな気がする。
もうこれぞ顔見世っっってなこつてりした演目を見たいと思ふのは我儘なのかな。
さもありなんさもさうず。

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