つまりね
フランク・シナトラが苦手である(>_<)。
なぜだらう。ふしぎだ。
と、常々思つてゐたのだが。
大杉正明の英語講座を見てゐて気がついた。
歌ひ方が浪漫的ではないからである。
大杉先生の「いまから出直し英語塾」は毎回見てゐるわけではない。たまたま見た今回は「英語でジャズを歌はう」といふ企画であつた。
番組冒頭で大杉先生が Fly Me to the Moon を歌つてをり、その後、「自分より少しうまい」と紹介してフランク・シナトラが歌ふ同曲が流れたのだが。
うわー、なんか、即物的(>_<)。
Fly Me to the Moon のもともとの題名は番組の中でも言及されてゐたが、In Other Words である。
すなはち、「手を握つてくれ」とか「キスして」とか「愛してる」とかはつきり云ひ出せない人の歌なのである。云へないかはりに「月に連れていつてくれ」とか「心を歌でいつぱいにして」なんぞとなにがなんだかなことを要求する。まあ、「つまりね (In other words)」つて云ひながら結局は云ふわけなんだがね。
なんかフランク・シナトラの歌だと、そこらへんが云ひ出せない人ぢやなくて、はつきり「手をにぎつてほしいの」とか「好きだよ」と云へる人がわざと「月につれてつてほしいの」とか「永遠に歌はせてくれ」とか云つてるやうな感じがするのである。
いや~、やつぱりさ、「云ひ出せないの」といふあたりがこの歌のいいところなんぢやないの、とか思ふわけだよ。ちがうかな? それともやつぱりはつきり云へる人がわざと云つてるつてえのがほんたうなのだらうか。
さういへばこの歌、オリヴァー・ストーン監督の「ウォール街」かなんかの主題歌に使はれてゐたよな。うーん、なるほど。
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