KNIT-OUT!!
行つてきました、KNIT-OUT。
続くといいなあ。
六本木ヒルズアリーナにはトークショーやファッションショー用の舞台が設置され、そのまはりに観客用の椅子が三列ほど並べられてゐた。そしてそれを取り囲むやうに丸いテーブルと椅子が用意されてゐた。
参加者は KNIT-OUT のロゴが入つた紙袋を手渡されてテーブルに着く。そしてスタッフに編み方を教へてもらふのである。
紙袋の中には毛糸だまが二玉と緑色の編み棒、それとマフラの編み方の書いてある説明書とクロバーのパンフレット。
これが無料で配布された。
行くまでは、当然代金を払ふのだと思つてゐた。
それがただである。
驚いた。
しかも編み棒には「CLOVER KNIT-OUT」とロゴまで入つてゐる。
そこまで追ひつめられてゐるのか。
若干暗い気持ちになりながらも、初心者といつはつて編み方を教はることにする。
教へてくれたのは、服飾を学んでゐるといふお嬢さん。あみものが専門なのだといふ。なので棒針編み、かぎ針編みはもちろん、アフガン編みや機械編みも一通りこなすといふ。
今回は、アメリカ式の編み方を習つた。
棒針編みの編み方には大きくわけると二通りある。左手に糸をかけるフランス式(英語では "Continental style" といふやうだ)、右手に糸をかけるアメリカ式である。本邦のニッタは主にフランス式で編むやうである。アメリカ式を見るのはまれだ。
当然のやうにやつがれも普段はフランス式に左手に糸をかけて編む。すなはちアメリカ式ははじめてで、さういふ意味では初心者といふのもあながち嘘ではないのだつた。
最初はぎこちなかつた編み方も、以前フェアアイルをびつくりするやうな速度で編む老婦人をTVで見たことがあるせゐか、わりとすぐにそれなりに編めるやうになつた。
……元々編むのがひどく遅いやつがれだから、といふ話もある。
しばらくすると、赤ちやんをつれた若いご夫婦があらはれ、奥さんの方が電話してやがて二人のお友達といふ若いお嬢さんがやつてきた。三人ともあみものはほとんどはじめてらしかつたが、それなりに楽しく編んでゐた。特に旦那さんは几帳面な性格らしく編み目がきつくなりすぎてゐるきらいはあつたが、相当はまつてゐた。
当日は、十二時の開場少し前に六本木ヒルズアリーナに到着した。
寒かつたので二時半より少し前に退散したが、もつとゐたかつたな。
しかし、本来は三時半から行なふといふファッションショーのリハーサルも見られたし(これもどうかとは思ふのだが、楽しかつたからま、いいか)、まあいいかなといつたところか。
この後ここまで来たのだから、と、恵比寿三越のローワン・イェーガーに寄ると、KNIT-OUT の話題でもりあがつた。ここはいつ行つても編み方を教へる店員さんとお客さん方が楽しくあみものをしてゐていい雰囲気である。特にやつがれの持つてゐた編み棒が大人気であつた。かわいい、といふのである。
ちよこつとちがふ話をすると、実はやつがれ、自分で編んだ KABAN を持参してゐた。ROWAN MAGAZINE のこの春夏号に出てゐたあの KABAN である。雑誌では SummerTweed を使ってゐたが、やつがれは Denim で編んだ。ローワン・イェーガー・ジャパンの Web Page にやはり Denim で編んだ KABAN が出てゐて、たいさうよかつたからである。これがまた店員さんにちよこつとウケて嬉しかつたやつがれであつた。
そんなわけでこれが配られた紙袋ともらつた糸で編んだマフラである。糸は SKI Very Soft Polka で色は 302。編み針ももらつたものである。太さは 7mm といつたところか。
ところで、この糸、もこもこしてやわらかいのだが、昨日寒くて手をあたためやうとしたところ少しもあたたかくならなかつた。ナイロン 100% だからなあ。毛 100% ならまちつとあたたかくなつただらうなあ。
とはいふものの、この手触りは捨て難いのだが。
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