自分とつきあふ方法
緊張しいである。
……つてこれは方言なのだらうか。
えうは「緊張しやすい」「しよつ中緊張してゐる」といふ意味である。
昨日から新しい客先でお世話になつてゐるのだが、もうとにかく出勤時から退勤時まで緊張しつぱなしである。昼食時も客と一緒なのでとにかく気が休まる暇がない。
大和屋坂東玉三郎がかつて語つてゐたことだが、部屋子から養子にかはつた途端、養父・十四世守田勘弥と養母・藤間勘紫恵から箸の上げ下げに至るまでことこまかにあれこれ云はれ、常に神経を使つてゐた、といふ。人間、幼い頃からそれくらゐ躾られないといけないのかもしれない。いや、ほんと。
といふわけで、朝から晩まで緊張しつぱなしだ。
結果、突如として緊張が続かなくなり、さらにはそれまでの緊張による疲労がどつと押し寄せてきて睡魔に勝てなくなるといつた寸法。
昨日はそれでももつたのだが、今日は途中負けてゐるときがあつた(/_;)。
今度のお客さん先は大変すばらしいところで、きちんと時間を割いていろいろ説明してくれる。
今までいくつか客先をまはつたが、さういふところはなかつた。やつがれもまたさういふものだと思つてゐた。
それだけに睡魔に負けるなんて……と、もう申し訳ない気持ちいつぱいである。
それもこれも「緊張しい」だからいけないのだらう。
とはいふものの。
以前は「緊張しないやうにしなくては」と思つてゐたが、最近は少しかはつてきた。
「緊張しいな自分とうまくつきあつていく」方向に考へをもつていくやうにしたいと思つてゐる。
……まあ実際は上記のやうな体たらくなので、全然うまくいつてはゐない。長年「緊張し過ぎないやうにしなくては」と思つてきたのでなかなか考へを改められないやうだ。
でもなー、緊張しちやふのは仕方ないもんなあ。
同じく、やつがれはとにかく後ろ向きな考へ方をするので、長いこと「もつと前向きにならなきや」と思ひながら生きてきた。
実は動物占ひだかだと「超前向きな性格」なのださうだが……まつたくあたつてゐない。
それとも「超前向き」つて前向きを超えてゐるから前向き過ぎて後ろ向きつてことなのだらうか、と思つたりもした。
これまた「後ろ向きな自分とうまくつきあつていく」方向に向かひたいと思つてゐるのだが……やはり幼い頃から「前向きにならなきや」と云はれながら生きてきたのでなかなかさういふ風にはいかない。
まあさう思ふやうになつただけでもよしとしたいところではある。
ところで世の中つて後ろ向きな人間にはつらくあたるよな。
といふ話はまたの機会に。
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