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Saturday, 04 September 2004

四人揃つて

王座戦に気をよくして囲碁の対局を調べに行つてそのまま囲碁関連の記事を読みふけつたりしたのだが。

この時にひつかかる表現が出てきた。

それは「四天王」である。

羽根直樹棋聖、張栩本因坊、山下敬吾九段、高尾紳路八段のことを称してさう呼ぶのださうである。

人選に文句はないが、しかし、この「四天王」といふことばを見た時に、
「いつたい誰の四天王?」
と思つてしまつたわけだ。

四天王といへば、云ふまでもなく持国天・多聞天・広目天・増長天の四護法神のことである。
四天王のまつられてゐるところにはその中央にまづ御本尊がまつられてゐるのではなからうか。

また頼光の四天王といひ、義経の四天王といひ、信長の四天王といひ、家康の四天王といふ。
四天王には大抵守護する人物がつきものなのである。
まんがの話で大変申し訳ないが、確か「やじきた学園道中記」に「四天王」と呼ばれる番長たちが出てきた時も、総番長が別にゐた。
四天王とはさういふものではないのか。

まあ、辞書を引くと、「ある道に秀でた四人のことをさしていふ」といふやうな記述も見えるが……。さうか、さうなのか。さういふ時に「四天王」といふのか。ふむー。
うーん、なんかちがふ気がする。

この感覚、何かに似てると思つたら「三銃士」に似てゐるのだつた。
たとへば何かに秀でた三人を称して「三銃士」といふ場合、何かちがふ気がするのだが、それつてきつと、「三銃士」には主役が入つてないからだと思ふのである。

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