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Sunday, 22 August 2004

悪い奴ほどよく眠る

今本邦では悪い奴ほど活動してゐることであらう。人々の関心が五輪と高校野球とに向いてゐる今が悪いことのし時である。
そして全てが終はつた後に云ふのだ。
「もう決めときましたから」

「自分の知らないところで世界が動いてゐる」みたやうな考へ方はよくないよ、と忠告されるのだが、やつがれが悪い奴の立場だつたらまづさうすると思はれるので仕方がない。
だつて千載一遇の好機ぢやあないか。

だからやつがれは国を挙げての大騒ぎは好かん。
特にTVのどのチャンネルをまはしても同じことをもてはやしてゐるやうな状態。
これがどうにも落ち着かないのである。

ま、それはさておき。

今回なぞはNHK教育TVでまでオリンピックのやうすを伝へる番組があつたりする。
かうなると民放ではただ一つ頼りの局があるのだが……
結局やつがれは囲碁将棋チャンネルに逃げ込んでしまふ。
なぜだかアニメーション専門チャンネルはほとんど見てゐない。
大盤の前に立つて解説する二人、盤をはさんでしづかに対峙する人々、そのあひだで時間を計り記録をつける人、負ければみづから「負けました」と宣言する人々。
なんだかさういふのが好ましい。

大抵のスポーツの場合、選手が自分から負けを認めることはない。得点数か審判からの判定によつて勝ち負けが決定される。
逆に云へば自分が勝つたと思つても審判がそれを認めなければ勝ちにはならないし(前回オリンピックの柔道だな)、自分が負けたと思つても審判が「負け」の判定を下さなければ負けたことにはならない。

な~んかもーさういふの、見てらんないんだよねー。

別に点数が敵を上回らなくてもいい。審判の判定が下る前でもいい。試合開始十分でもかまはない。
きちんとみづからと相対する敵との力量や現在の競技の流れを見て自分から負けを宣言するやうなスポーツ選手は出ないものか。
出ないだらうな。それができるやうならその選手を超える選手なんぞ存在するわけがないからだ。
そして見る側もみな九回裏・あるいはロスタイム・はたまた残り一秒の逆転勝ちを待つてゐるからである。
どうやらスポーツとはさういふものらしい。

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