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Tuesday, 31 August 2004

サヨナラバカリノ人生

今日でまた職場とおさらば。
六月以降、毎月のやうに通ふ先の変はるやつがれである。
六月で契約の切れた客先を引き上げた。次の契約は二ヶ月であつたが客自体が引越ししたため通勤経路が大きく変はつた。そして今日でそことの契約が切れた。

初対面の人や久しぶりに会ふ旧友に「どんな仕事をしてゐるのか?」と訊かれることがある。
うまく説明できないためか、苦労して話すと、
「派遣会社に勤めてゐるのか?」
と訊かれてしまふ。

……まあ当たらずしも遠からず、といつたところなのかもしれない。
そもそもやつがれには会社に自席といふものがない。

よく社屋がなくて集まる時は会議室を借りるといふ身軽な会社もある。だが残念ながらやつがれの同僚や先輩・後輩にはちやんと自席を持つ人がゐる。客先に出てゐても、である。

多分やつがれは運が悪いのだ。

この一ヶ月通つた街は本屋が多くてとても好きだつた。もつと通へればなあ、とつくづく思ふ。
郵便局もあつたし、よく使ふ銀行もあつた。

次のところはどちらかといふと住宅地である。
郵便局くらゐ探せばあるかもしれないが、銀行はついぞ見かけなかつた。
本屋? 問題外である。
呑み屋? さすがにあるけれども、それほどではない。
それに多分、今度の職場の人々はあまりつれだつて呑みに行くことはあるまい。
それはそれで「手酌派」のやつがれにとつては喜ばしいことなのだが。

だが一番心配してゐるのは既に先人が苦労して信頼関係を築いた客のところに行くといふこと。
すべてを台無しにするやうなことになつたらどうしやう。
信頼を築くには一朝一夕といふわけにはいかない。
だが不信はあつといふ間に育つ。

まあでも自分で望んでいくわけぢやないしな。
雇はれの身としては「行け」と云はれたら行かねばならぬ。

と、ちよつと逃げを打つてみる。

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Monday, 30 August 2004

十日目

AH-K3001V を使ひはじめてから早10日。
やはり動作の遅さが気にかかる。
「京ぽんの本」に速くする方法が出てゐるが、今ひとつ使ふ気にならずそのままにしてゐる。
たとへば予測変換機能は便利だし。
壁紙はないと味気ない。特に初期設定の壁紙は今の季節涼しげでいい。
定型文などは削除してもいいやうな気もするし、カスタム機能も今のところほとんど使はないから削除してもいいかなあと思つたりはする。実際定型文の中には削除してしまつたものもある。
まあもう少し様子を見るかな。

もう一つはバッテリのもち。
もう少しもつてくれるとなあ、バリバリ使ふ気になるのだが。
メイルのやりとりを主に行ふので、途中で切れてしまつたりすると大変困るのである。
まあでもUSB充電が可能なので、出社するのだつたら日中は社のPCにつなげておけばいいといふ話もあるがな。

それ以外の点についてはほとんど文句はない。
当初は折りたたみ式といふことで購入に踏み切れなかつたのだが、それにも慣れてきた。
通信速度の遅さは、元々AirH"で慣れてゐるので気にならない。
キーは押しやすい方だと思ふ。まあこれまで使つてきた携帯電話が NM502iだつたり、Nokia 7600 だつたりお世辞にもキーが押しやすいとはいへない機種ばかりなのでさう思ふのかもしれない。
通話はしたことがない。せつかくの AirH" でもつたいない、といふ向きもあるかもしれないが、音声通話の割引コースは申し込まなかつたし、かけるところもないのでいいかなといつたところか。Nokia 7600 がつながらないとか電池切れだとかいふいざといふ時には使ふかもしれない。

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Sunday, 29 August 2004

八月の終はりに詠める

秋眠不覚暁
処処聞啼蝉
夜来風雨声
露落知多少

……韻踏んでないがな。

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Saturday, 28 August 2004

リンクワールド

もう先週のことになるが。
囲碁将棋チャンネル土曜の「ヒカルの碁」を見てゐて何かに似てゐるのに思ひ出せない、といふことがあつた。まあよくあることだ。

土曜の「ヒカルの碁」は二話連続放送で、そのうち片方がとある登場人物がいろいろあつて中国に行く話であつた。
作中、その人物の先輩とおぼしき女性がその人物を

「シンちやん」

と呼ぶ。

これが何かに似てゐる。そこまで答へが出かかつてゐるのに、どうしてもわからない。
昨日家に届いたアワビ(チケットぴあ会報誌、とでもいはうか)を見てゐて突然思ひ出した。

水谷八重子だ。


……いや、わかる。
なーんで「ヒカルの碁」で水谷八重子なんだよ、と、文句のひとつも云ひたい。
そのお気持ちは不肖やつがれ、痛いほどわかるつもりである。

しかしその前に心配がひとつ。
水谷八重子つたら八重子ですよね? 良重ちやいまつせ。良重は良重のままでよかつたのだ。何も八重子なんか継がなくても……。
といふわけで、ここでいふ水谷八重子は水谷八重子、かつて十四世守田勘弥夫人だつたあの八重子である。

くどいか。すまぬ。

なんで「シンちやん」で八重子なのか。
確か以前中村屋が話してゐたと思ふのだが。
中村屋、ある時水谷八重子と共演したことがあるのださうな。親と子、もつといふと祖母と孫といふくらゐ年の離れたこの二人、恋人同士といふ設定であつたといふ。
さすがの中村屋にも「うまくいくんだらうか」といふやうな心配はあつたらしい。
だが実際稽古になると、それが杞憂であることが判明する。
「シンちやん」
さう云つて振り向いたその姿の可憐なことといつたら。

つてそれだけの話なんだが。
この時の、「シンちやん」の声色が八重子そつくりでなあ……。

さらに確か松嶋屋も同じ役で水谷八重子と芝居に出たことがあつたといふやうな話をしてゐて、やつぱり「シンちやん」と云つて振り向いた八重子の可愛さといつたら、といふやうな内容だつたと記憶する。
これは確か本で読んだんだつたやうな気がする。

こんな感じで全然関係ないもの同士がリンクすることつてないだらうか?
ちなみにやつがれはしよつ中こんなことばかりである。

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Friday, 27 August 2004

買ふ前に編めっっっ

そろそろ本屋の店頭にあみもの関連の新刊が目に付くやうになつてきた。
先日「毛糸だま」の秋号も発売された。

いよいよ毛糸であみものの季節の到来かっっ。
と、一人でもりあがつてゐる。涼しさと暑さの波に一喜一憂してゐる状態とでもいはうか。

この秋冬の新作毛糸もだいぶでまはつてゐる。
先月早々にダイヤモンド毛糸の新作ダイヤパルテアとダイヤボヤージュを入手してゐたが、先ごろパピーの新作バーリを購入した。
今年の流行はアルパカ混なのだらうか、上記三点いづれもさうである。そして段染め。
段染めの毛糸は確かに編んでゐて楽しい。毛糸だま一つしか使はないのにどんどん色がかはつていく。
特にダイヤモンド毛糸の段染め糸は以前からうつくしいものが多い。ダイヤミュゼファインなどは合細くらゐの糸にはめづらしく段染め(といふのかのう)で、つい買つてしまふ。ジェニーさんなんぞにセーター編んであげるととてもおしやれなものができあがる。

現在のところダイヤパルテアでは輪針二本遣ひのくつ下、バーリでは「ヨーロッパの手あみ 2004秋冬」の表紙に出てゐる帽子を編んでゐる。帽子の方は白樺編みといふかバスケット編みといふかあじろ編みといふか……そんな風に呼ばれてゐる編み方のものだ。
#もちろんプリンセスアニーで Frode も編んでをりますよ。

ダイヤパルテアは毛とアルパカと化繊の根毛で、並太。ふわふわとした感じの編地になる。肌触りもいい感じ。くつ下にはもつたいなかつたかもしれない。
バーリはシルク・モヘア・アルパカ・毛・化繊の根毛で、こちらも並太。編地は軽くやわらかいが、少しちくちくした感じがする。モヘアのせゐだらうか。だがまあ今編んでゐるのは帽子なのでかまはぬかまはぬ。

その他、新作毛糸で気になるのはリッチモアのコットンウール。毛と綿が半々といふことだが、ひよつとしたらあまり寒くならない地域に住まひするものにはいいかもしれない。あと暑がりとかね。Rowan の WoolCotton は大好きな糸なのだが(でもうまく扱へないのであまり使つたことはない(/_;))、こちらはどうかなあ。

「ヨーロッパの手あみ 2004秋冬」の裏表紙にはモーリスで編んだドミノ編みのジャケットが出てゐて、これにもいたく心惹かれる。

と、心は千々に乱れるものの、家には毛糸が山積してゐるし……これ以上買へないよなあ。
とほほ。

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Thursday, 26 August 2004

ビーズと糸と京ぽんと

「京ぽん」こと AH-K3001V 用にストラップを作成した。ビーズタティングのストラップである。

Nina Libin のブレスレットのパターンから作成した。
写真は……また後日といふことで。
フジックス タイヤーの絹穴糸 色番87 に TOHOのスリーカットビーズ CR770 と CR771 をあはせた。
モーヴ色の糸と同系色のビーズに黄色系のビーズをあはせたもので、まあ色合はせは自分で考へたもの。
問題は、ストラップ単体が既に重たいといふことだらうか(^_^;)。
スリーカットビーズにかへて特小ビーズを使ふとこれがもうまつたく糸だけといふやうな軽さになるのだが、うーん、今回はビーズに惚れたからなあ。
同じ系統(輝き具合が似てゐる)でまつたく色合ひのちがふビーズが隣同士に並んでゐて、「……これは合ひさう」と思つた。糸を見に行つたら片方のビーズとほぼ同系色の糸があるではないか。
これで決まりだつた。

ストラップ単体だとなかなかいい感じなのだが、AH-K3001V にはあはなかつたかもしれないねえ。

やはり糸やビーズはその時作らうと思つた分しか買つてはいけないね。
糸はほとんどの場合「これは何に使ふ」と決めて買ふが、ビーズは安売りしてゐるとつい購入してしまふ。
そんなんでものすごい量のビーズがあるんだが……。まあビーズも糸も、見てゐるだけで幸せだからね、いいかな、と。

それに、用途を決めて買ふ毛糸にしてもいつまでも使はずに残つてゐたりするのだが……。とほほ。

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Wednesday, 25 August 2004

Palmware と囲碁将棋

MicroGo に勝てるやうになつてきた。

……おはづかしい話である。

MicroGo といふのは PalmWare の一つで、九路盤を使つて Palm との対局を楽しむゲームである。
以前から初心者向け九路盤の打ち方の本などを手引きに対局してはゐた。一時無敗をほこつてゐたこともあつたが、何故何目くらゐで自分が勝つたのかあるいは負けたのかさつぱりわからぬことが多かつた。ひとまづ本にあるとほりに打つてゐるから勝てるのだらう、としか思へなかつた。
勝敗の判定は「You Win」と「You Lose」しかないので何目くらゐでどうなつたのかといふやうな細かいことはわからない。
また、コミがいくつかもわからない。おそらく MicroGo のできた時期から考へて五目半かはたまたコミなしかだとは思ふが、どんなものだらう。
また、こちらから「終はりですか?」とは訊けない。必ず最後はこちらが打つて然る後に終了と相成る。
Freeware なのだし、対局が楽しめればいいやといふ人にはいいんぢやなからうか。
ただしどれくらゐ強いのかさつぱりわからぬが。

ケーブルTVに加入してしばらくすると、囲碁将棋チャンネルを見られるやうになつた。見てゐると案外おもしろい。ルールも何もわからないが、将棋に関していへばいつしか組み上がつた陣形のうつくしさにうつとりしたり(いや、そらまあありますよ、時にはね、陣形組むのに失敗したりとか、そもそも居玉とかね)、囲碁に関していへば黒白の石の連なりにこれまた見入つたりと、まあかういふ次第である。

将棋については指せはしないものの、「横歩取りかあ」とか「こりや飛車振るな」とか「穴熊にするつもりか」とか「角交換を狙つてゐる」とかいふことはすぐにわかるやうになつた。「矢倉模様」とかね。なんで一手目は圧倒的に「七6歩」が多いのかも理解できる。
#……それだけ対局や棋譜解説を見てゐた、といふことかもしれないが。

しかし囲碁である。
とりあへず、黒番は自分から見て右上隅に打つ、といふことはわかつた。これはおそらく「七6歩」みたやうなものであらう。なんで右下や左上、左下ではいけないのかはよくわからない。
さらに右上隅にもいろいろあつて、必ずしも同じ場所ではなかつたりする。見てるこちらには「なんとなく右上隅」に見える。
それから黒番白番で大抵は互ひに隅に打ち合つたあと……うーん、この後がまたさまざまなのである。だいたい隅に打ち合はないこともあるしな。
もうこのあたりで「わつから~ん」なのだつた。
その後戦ひがはじまるとちよこつとだけわかるやうになることもあるが、またすぐにわからなくなる。
んでいつのまにかどちらかが「ありません」と頭を下げるか、整地してお仕舞、といふ寸法。
む~、これではいつまでたつてもわかるやうにならないぢやあないか。

で、考へてみたのだが。
まづ圧倒的に将棋の対局を見る方が多いことに気がついた。
なぜかといふと、早打ち碁は早指し将棋に比べて慌しい感じがするからだ。これは対局者よりも大盤解説に云へることかもしれない。従つて先日の如く小林覚九段の穏やかな解説にしばし聞き惚れる、なんてなことになるわけである。

さらに、将棋については棋譜を見て自分で並べたことが何度かあるが(但し棋譜管理用ソフトウェアを使つて、ですがね)、囲碁に関してはない。

もつと云ふと、やつがれの Treo には「棋譜 for Palm」といふ Palmware が入つてゐて、Treo で将棋の棋譜を再現できるやうになつてゐる(ちなみに棋譜も取れます)。囲碁で同じやうな Palmware があるのかどうか定かではないが、少なくとも知る限りはない。まあ Treo の画面で十九路盤を表示するのはちぃとばかしムリな気もするしなあ。

かくして。

いつまでたつても囲碁はわからないままなのであつた。
#かといつて将棋がわかるやうになつた、といふわけではない。むむむう。

そんなわけで、MicroGo で対局しても「うーん、なにがなにやら」といふ時期が続いた(やつと話が戻つて参りました)。
勝ててもなんで勝てたのかわからないし、絶対勝つたと思つてもなぜか負けてゐる。
無論、地の数へ方くらゐは理解してゐるつもりである。
つまり、MicroGo だけでなんとかしやうとしたやつがれが愚かだつたわけだ。
#あるいは MicroGo だけでなんとかならなかつたやつがれが愚かだつた。

だいたい五目並べもやつたことがないんだから、無謀だよな。
その上数学は苦手だし。
ちやんと教へてもらはないとダメなのに相違ない。
#これは将棋も同じだと思ふ。はさみ将棋もやつたことないしな。

しかし。
ぢやあ教へてもらふとしても、だ。
どうすればいいのか、といふ問題が浮上する。
その問題にどう対処するか。

それは次回の講釈で。

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Tuesday, 24 August 2004

充電してください

昨日今日と「京ぽん」こと AH-K3001V を持ち歩いてゐてよくわかつた。
バッテリがすぐになくなるよ(/_;)。

今まで愛用してきた(そしてあと少ししたら現役復帰予定である)文字電話テガッキーは、最盛期は一週間くらゐまつたく充電しなくてももつたことがある。さすがに最終日は家に帰り着くころには使へなくなつてゐたが、しかしこれだけもてば文句なしだ。「文字」電話といふところが電池のもちの謎を解く鍵かもしれない。

さすがにテガッキーの充電池も最近は疲れが見えてきてゐて、十日のうちに二度は充電するやうである。
こんなことなら予備の電池を買つておくのだつたなあ、と思ふがあとの祭りだ。
ひよつとしたら東芝に問い合はせたらまだあつたりするのだらうか。

それはさておき。

AH-K3001V のバッテリのもちだが……
日曜の夜充電し、かばんにしまつて就寝。
月曜は一日持ち歩く。夜寝る前の電池はバーが一つ消へてゐる状態。
火曜は朝出かける時の電池の状態は夕べ寝る前と同じ。午後二時ごろ、「充電してください」といふお知らせが表示されるやうになる。

……うーん、まだ手にしたばかりだからついつい意味もなく使つてしまふからだらうか。
それは確かにあると思ふ。まだものめづらしいので、なんとなく操作したくなつてしまふのだ。

しかし。

昨日今日の使ひ方はやつがれとしてはごく普通のつもりなんだがなあ。
まあ今日は来月からお世話になる職場に行くことになつたので、いつもよりしつこく通勤経路を調べたりはした。
これがいけなかつただらうか。

いづれにしても、これぢやあなあ……。早くテガッキーを現役復帰させないといかんなあ。

とはいふものの。
三つのメイルアカウントを設定できるといふのはやはり便利だ。もともとpdx.ne.jpのメイルアカウントをメインで使つてゐたから最初のうちは「あと二つも使ふだらうか」と思つてゐたけれど、メイル設定をすませてみれば、使ふよ、これ。
ただ、現在どのメイルアカウントにつながるやう設定してゐるのかがぱつと見た時にわかりにくいのはちよつといただけないかなあ。

それから、やつぱり Opera。
そんなに外からWebページを閲覧することもないだらう、と思つてゐたが、できるとなるとやつてしまふのが刃傷^H^H人情である。

……だからバッテリがすぐ切れるのか。

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Monday, 23 August 2004

溶けて流れりやみな同じ

「京ぽん」ことAH-K3001Vと初出勤である。
とはいふものの、今のところは隠し持つてゐる。
音声通話のできるものを持つてゐることを知られたくないからだ。

何をばかな、といふ向きもあらうが、ばかなのだから仕方がない。

ところでやつがれのかばんは異様に重たい。
digital gadgets が多すぎるのかもしれない。
試しに digital gadgets の数だけタイルをおかう。一応使用年数の長い順になつてゐる。


  1. Tegaky

  2. Treo 90

  3. SII の電子辞書

  4. iPod 20G

  5. Nokia 7600

  6. AH-K3001V


いづれも小型軽量のものばかりだからそんなに重たいはずがないのだが……をかしいのう。
かばんの中にはほかにも荘子の内篇とか手帳が二冊(超整理手帳と三年手帳)、カードホルダにタティングレースの道具、小さなポーチにお扇子、折り畳み傘に財布と定期券、鍵、その他小さなもの等(ハンカチ、ちりがみ、懐中電灯とかな)が入つてゐる。
なんでそんなにものが入用なの、と不思議に思はれる向きもあらう。
それはおそらくやつがれが「忘れん坊」だから、なのだと思ふ。

つねにフルセット(やつがれとしてはこれでも「フルセット」ではないのだが……)持ち歩いてゐないといざといふ時に「あ、あれ忘れた」「あ、あれがない」といふことになつてしまふのだ。

世の中には外出する時にかばんの類はセカンドバッグさへ持たないといふ身軽な人がゐて、ひどくうらやましい気分になる。
今だつたら携帯電話と財布とハンカチ一枚くらゐ持つてゐれば大抵の状況には対処できるのだらうとは思ふが、どうもそれができない。

ところで Nokia 7600 があればなにも AH-K3001V は必要ないのではないか、といふ向きもあるかと思ふ。
実はやつがれもさう思つてゐる。
FOMAカードを挿して使つてゐるので残念ながら Nokia 7600 ではデータ通信系が今のところ全く使へないといふのが理由だ。早くて再来年、遅くて……ずつとないかな、ポータビリティが導入されたら即ドコモからヴォーダフォンに切り替へるのだが。
うーん、ポータビリティの導入はない、かのう。

もつといふと、Treo に通信機能があれば Nokia 7600 も AH-K3001Vも必要ないといふ話もある。やつがれの Treo は通信機能を持たないタイプだが、そもそも 通信機能をもつ Treo だつて国内ではその機能を使へないわけだ。
最新の Treo で通話ができるやうになれば、Nokia 7600 も AH-K3001V もいらないんぢやないかな。

ああ、Treo で通話できるやうにならないかなあ。

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Sunday, 22 August 2004

悪い奴ほどよく眠る

今本邦では悪い奴ほど活動してゐることであらう。人々の関心が五輪と高校野球とに向いてゐる今が悪いことのし時である。
そして全てが終はつた後に云ふのだ。
「もう決めときましたから」

「自分の知らないところで世界が動いてゐる」みたやうな考へ方はよくないよ、と忠告されるのだが、やつがれが悪い奴の立場だつたらまづさうすると思はれるので仕方がない。
だつて千載一遇の好機ぢやあないか。

だからやつがれは国を挙げての大騒ぎは好かん。
特にTVのどのチャンネルをまはしても同じことをもてはやしてゐるやうな状態。
これがどうにも落ち着かないのである。

ま、それはさておき。

今回なぞはNHK教育TVでまでオリンピックのやうすを伝へる番組があつたりする。
かうなると民放ではただ一つ頼りの局があるのだが……
結局やつがれは囲碁将棋チャンネルに逃げ込んでしまふ。
なぜだかアニメーション専門チャンネルはほとんど見てゐない。
大盤の前に立つて解説する二人、盤をはさんでしづかに対峙する人々、そのあひだで時間を計り記録をつける人、負ければみづから「負けました」と宣言する人々。
なんだかさういふのが好ましい。

大抵のスポーツの場合、選手が自分から負けを認めることはない。得点数か審判からの判定によつて勝ち負けが決定される。
逆に云へば自分が勝つたと思つても審判がそれを認めなければ勝ちにはならないし(前回オリンピックの柔道だな)、自分が負けたと思つても審判が「負け」の判定を下さなければ負けたことにはならない。

な~んかもーさういふの、見てらんないんだよねー。

別に点数が敵を上回らなくてもいい。審判の判定が下る前でもいい。試合開始十分でもかまはない。
きちんとみづからと相対する敵との力量や現在の競技の流れを見て自分から負けを宣言するやうなスポーツ選手は出ないものか。
出ないだらうな。それができるやうならその選手を超える選手なんぞ存在するわけがないからだ。
そして見る側もみな九回裏・あるいはロスタイム・はたまた残り一秒の逆転勝ちを待つてゐるからである。
どうやらスポーツとはさういふものらしい。

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Saturday, 21 August 2004

雪に変はりがないぢやなし

といふわけで、二日目の「京ぽん」である。

外出しやうとしたら、なぜかネットにつながらない。
……考へてみたら夕べ通話機能の確認をするのに「発信者番号表示」をOFFにした、それが原因であつた。

おそらく、携帯電話やPHSを使つてゐるやうな人はみなこの機能をONのまま使つてゐるのだらうと思ふ。
特に携帯電話の場合は知らない相手からかかつてきたら出ないといふ人も多いやうなので、さう推測するのだが。

ま、あまり深く考へないことにするか。どうせ AH-K3001V では通話はしないだらうし。

ところで、今回 Nokia 7600 と AH-K3001V を持つて歌舞伎座に行つたのだが、FOMA も DDI ポケットも客席内では圏外になつてしまふ。
これは以前からさうで、歌舞伎座側はなんでも妨害電波みたやうなのをはつてゐるといふ話である。
観劇中のマナーがなつとらん客が多いからだ。

今回は二時間半くらゐの上演時間だつたからまだいいかもしれないが、昼の部夜の部と一日中にゐると、大抵の場合携帯電話もPHSもバッテリ切れの憂き目にあふ、といふのが今までの経験則から云へる。

まあ芝居見てる最中に電話やメイルは必要ないよな。

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ぼんやりとした不安

今日も愚痴です。

芝居見物に行つた。歌舞伎座は恒例八月三部制の二部へ。
二部は「蘭平物狂」と「仇ゆめ」で、もちろんやつがれの目当ては「蘭平物狂」であつた。

「蘭平」は、音人以外は文句のない状態だつたのだが。
#音人……といふよりは与茂作は成駒屋より高麗屋だらう、といふのがやつがれの意見である。

といふわけで問題は「仇ゆめ」なのである。
これは、北条秀司の手による新作もので、歌舞伎座でかかるのは三十五年ぶり、といふ舞踊劇とでもいふやうな一幕であつた。
内容をかんたんに書くと、壬生野に住まひする狸が島原の深雪太夫に惚れてしまふ。そこで太夫の舞の師匠に化けて太夫の下に通ふ。太夫は実は舞の師匠にぞつこん(死語?)で、にせものとは知らず狸の甘い言葉を真に受ける。だがやがて真相が知れ、揚屋の亭主が若い衆とともに狸を半殺しの目にあはせる。狸は一目太夫に会はずには死ねぬ、と青息吐息で太夫のもとにあらはれ、太夫に看取られて息を引き取る。

といふ、最初笑はせてやがてほろり、といふ体の話で、まあそれ自体は可もなく不可もない。

問題は演出、といふのかのう。

狸は舞の師匠に化けてはゐるが、当然舞なんぞしたことがないので、珍妙な振り付けを指南する。
これが、ほとんど西洋音楽のノリなのである。

それが悪いとはいはない。

また、狸をやつつける前に、「狸は酒、特に香りの高い酒に弱い」といふので、狸に隠れて揚屋の亭主が酒のにほひをそれとなくかがせる場面があつて、ここを狸殿(中村屋)は実に大袈裟に(どちらかといふと下品に)なさる。

それが悪いとはいはない。

そして幕が降りたあと、観客席からは「おもしろかつたわね~」の大合唱なのである。

いや、確かにやつがれも「おもしろい」とは思つたよ。でもそんな「おもしろかつたわね~」としみじみ云ふほどの一幕だつたらうか……。否。絶対、否である。

ちがふんだ、ヲレが見たいのは「蘭平」だつたり「文弥殺し」だつたり「実盛物語」だつたりなんだよ(ちなみにこの八月・九月・十月」に歌舞伎座にかかる(予定の)芝居である)。
あるいは「沼津」や「岡崎」(これは十月に国立劇場で見られる予定)もいい。
もつといふと、「盟三五大切」とか、「新薄雪物語」とか「寺子屋」とか……。

と、見たい芝居はいくつもあげられるが、その中に「仇ゆめ」はない。今後も入らないと思ふし、「仇ゆめ」のやうな芝居が入ることもないだらう。

そんなにお笑ひに走りたいなら「雁のたより」でもやればいいのに、と思はないでもないが、これは中村屋にはできまいなあ。かといつて扇雀では絶対見たくない。翫雀もしかり。
あ、あとはあれか、「松竹梅湯島掛額」。でもなあ、紅長は中村屋より大和屋で見たいかなあ。

澤瀉屋が「スーパー歌舞伎」をはじめたやうに、中村屋も何かしやうといふ、その意気やよし、とは思ふ。
だがなあ、向いてる方向が何かちがふやうな気がするのだ。
おそらく、中村屋に面とむかつてさういふ人はゐないだらうし、それに中村屋の向いてゐる方向は結果として正しいのかもしれないとも思ふ。

しかし、もしさうなら残念ながら芝居さんから段々とほざかつていくかもしれない。

だが、どうやら客席の大勢としては「かういふ芝居やよし」なんだよなあ。

ほぼ満員の歌舞伎座の客席で、「四面楚歌」といふことばをしみじみとかみしめる今日のやつがれであつた。
ああ、ぐにやぐにやなんじをいかんせん。

以上、愚痴でした。

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Friday, 20 August 2004

京都先斗町に降る雪も

といふわけで。
「京ぽん」ことAH-K3001Vを入手した。

これまで、DDIポケット製品を二つ使つてきた。
一つはAirH"カード。
そしてもう一つはあと少しで七年目に突入する文字電話「テガッキー」である。

今回、この愛機テガッキーを機種交換し、AH-K3001Vを手に入れた。

もう断腸の思ひで交換した。

と、書きたいところだが、しかし、このやつがれがさう簡単にテガッキーを手放すことがあらうか。
もちろん反語である。

この後、AirH"カードからテガッキーに機種交換する予定なのだ。
まあうまくいくかどうかわからないがな。

テガッキーについてはこちらにもさんざん書いてゐるので割愛したいが……
まあ簡単に書くと、「文字電話」といふだけあつて、音声通話はできないPHSだ。使用感はおそらくポケットベルに似てゐるのではないか。やつがれはポケットベルを使つたことがないのではつきりさうとは云へないが、実際に見た人の感想はそんなところである。多分大きさもそれくらゐ。
ポケットベルとちがふのは、メイルのやりとりができるところ、だらうか。それも1,000文字くらゐ送れたと記憶する。
「電話」なので、テガッキーまたはDDI ポケットのPHSとならリアルタイムでメイルのやりとりができる。丁度電話をかける時のやうに相手の電話番号をダイヤルし、メイルを送ることができるのである。
これが、実に便利なのだ。

とにかく音声通話がない、といふのが実に嬉しい。
さう感じる人間はさう多くないのかもしれない。
テガッキーを入手したころは、「メーテル」といふ文字電話用機種もあつた。だがいつのまにか両方ともなくなつてしまつた。
そんなに音声通話つて必要なんだらうか。
外出先では公衆電話で事足りてしまふやつがれにはよくわからない。

ちなみに、現在のところ音声通話は Nokia 7600 でおこなつてゐる。おそらくAH-K3001Vはデータ通信にしか使はないので、このあたりの使ひわけも今までどほりだらう。

かくのごとく音声通話に用のないやつがれが、なぜ「京ぽん」ことAH-K3001Vの購入に踏み切つたのか。
それは、先週の金曜日に「PDA」について質問を受けたからである。
Newton MessagePad 120 にはじまつて長いこと PDA と呼ばれる電子ガジェットを使つてゐるやつがれだが、かういふ質問には弱い。
なんでも件の人は職場でみんなPDAを使つてゐて、職業柄Palm機が多いんだけれども、どの機種がいいか知らん、といふのである。
うーむー、正直に云ふと、やつがれは TungstenCをすすめたかつた。なぜなら自分がほしいからである(^_^;)。
しかし、Palm初心者にいきなりPalmOneの機種はつらからうし(などといふやつがれは初めてのPalm機はPalm IIIで一生懸命日本語化とかしたわけだが)、まあまだCLIEといふ選択肢もあるしな、とCLIEのキーボードつきをすすめてみたりした。
どうもGraffitiに抵抗がありさうだつたからである。
だがなあ、自慢たらしくいつも書いてゐるが、やつがれはイケショップの店内に貼られてゐたGraffitiのポスタをちらりと見ただけで凡その入力ができるやうになつてしまつた経験があるので、実はGraffitiは大した問題ぢやないことを知つてゐる。それもまあそれとなく伝へてはみたけれどもね。
ところでこの人物、かなり研究熱心らしくて、「りなざう」とか、「京ぽん」とかいふのである。

なぜここに「京ぽん」、と思つたが、その時、やつがれの脳裡にひらめくものがあつた。

この人にはとりあへずすすめないけど(自分で使つたことないし、それにその時点ではほとんど情報を持つてゐなかつたからだ)、もしかしたらその選択肢はありかもしれないぞ、と。

とはいふものの、テガッキーと訣別する気もなかつたので、ま、まだいいかな、と思つてゐたが。

またここでひらめいた。

とりあへずテガッキーをAH-K3001Vと交換する。
それからAirH"をテガッキーと交換する。

これでテガッキーは現役のままでゐられるのではないか、と。

もちろん、直接AirH"カードをAH-K3001Vと交換してもよかつたのだが、一応今後はAH-K3001Vをメインで使つていくつもりだつた。テガッキーは……まあカムフラージュといふことで(^_^;)。
そんなわけで三つを入れ替へるやうにするつもりである。

また、「京ぽん」を手に入れたからといつて愛機 Treoを手放すつもりは毛頭ない。使ひこなしてこそゐないが(つてえばるなよ)、もうPDAとは離れられないのである。Treoはすつかりやつがれの外部記憶になつてしまつてゐて、これがないと自分の記憶が半分……いや、もつとだらうか……ないのと同じやうな気分になつてしまふのだ。情けないのう。

AH-K3001Vは入手してすぐ出先であれこれいぢつてみた。近くのスターバックスでごちやごちやいぢつてゐたらすぐメイルは使へるやうになつたし(ま、機種交換だからな)、これができればあとはまあおまけみたやうなものなので、今後おいおい覚えていけばいいかな、といつたところだ。

しかし、やつがれはこれだからいけないんだよなあ。
取扱説明書を読まなくてもなんとなくある程度使へてしまふ。
さうすると、よく機能も理解しないまま使ひつづけてしまふことになる。
なんだかそれはもつたいない。

まあ、AH-K3001V(と、しつこく書いてゐることからわかるやうに、やつがれもまた「京ぽん」といふ呼び方はあまり好まない)をどのやうに使つていけるのか、それもおいおい、といふことで。

ちなみに既にメイルアカウントは三つ全部使用できるやうにしてある。

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Thursday, 19 August 2004

通勤時間

愚痴です。

通勤時間がえらく長い。
去年の七月に二時間をかるく越えるところに勤務するやうになり、この七月に職場がかはつたが、さらに時間がかかるところだつた。その職場が八月に引越しして少しはましになつたものの、やはり二時間を切ることはできない。

来月からまた新たな職場に移ることになつてゐるのだが……。うーん、これもなんだか遠いんだよなあ。

遠い、といふ時には二つの要素がある。
物理的に距離が遠い場合。
距離的には近いがどうやつても遠回りしないと行けない場合。
だいたいこんなところなのではないか。

以前、自宅と同じ市内の職場に通つてゐたことがあつたが、その職場に行くのには一度隣の市に出ないといけなかつた。職場のある場所は自宅よりも隣の市の大きな駅の方に近く、そこから直行バスが出てゐたからである。
去年の七月までは隣の市にある職場に通つてゐたのだが、まづ反対側の隣の市の駅に出て、さらに一度県境を越える必要があつた。
意外と同じ市内や県内といふのは通ひづらいものである。
それは交通網が基本的にスター型だからだらうと思はれる。
同じ市内でも市の中央とかだつたらそんな迂回路を通る必要はないのだ。

うーん、世の中とかくうまくいかない。

まあ僻地に住まひしてゐる自分が悪いんだから仕方ないか。

以上、愚痴でした。

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Wednesday, 18 August 2004

持つものと持たざるもの

アトランタオリンピックの時も思つたことだが。
女子バスケットボールの扱ひが非常に悪い。

アトランタの時は Best 16 くらゐまで行つてかなり快挙だつたのだが、ニュースなどではほとんど取り上げられなかつたやうに覚えてゐる。
そしてここにきてまた、である。
予選とはいへナイジェリアに勝つたんだからもう少し取り上げてもらつてもいいやうな気がするのだが……。柔道・水泳・体操の金におされてしまつたか。しかし女子卓球は Best 16 でも大した騒ぎになつてゐるのになあ。ま、福原愛だから、といふ話もあるが。

しかし、これが女子バレーボールだつたらどうだらう。たとへ予選とはいへどこかの国に勝つたりしたらもう鬼の首を取つたやうに騒ぎたてるのではないか。

まあ、これも資本主義といふアレなのかなあ。女子バレーボールの背後には大企業群が控へてゐるからなあ。民放であればおそらくスポンサもたくさんつくのであらう。
一方の女子バスケットボールは、といふと、もうずつと長いことシャンソン化粧品とジャパンエナジー(JOMO)との二強状態が続いてゐて、まあここのところシャンソン化粧品は少し調子を落としてゐるやうでもあるが、それでも五輪代表はこの二企業に所属する選手で占められてゐるといつていい。

といふわけで民放についてはあきらめがついても、NHKについてはあきらめがつかない。

確かに、女子バスケットボールにはメダルは望めないと思ふ。
でも女子バレーボールよりもいいところまで行くやうな気はしてゐる。実際アトランタでもさうだつたわけだし。

と、しつこく書き連ねるのにはわけがあつて、実はもうせん浜口選手のファンなのである(^_^;)。実際に試合を見に行つたことがあるわけでもないし、試合を欠かさず見てゐるともいへないが、密かにTVの前で応援してゐる。

深夜の放映分はなかなか見られない。
是非ともニュースで女子バスケットボールの試合を取り上げてもらひたいものである。

……と、オリンピックの喧騒から逃れるやうに囲碁将棋チャンネルなんぞを見てみる。
ここでもしづかな戦ひが見られる。
トウシロなので、将棋の対局の場合は、相矢倉戦なんかで互いにきれいに囲ひあつてたりする盤面を見るとなんだか安心する。組みあがつて行く様もまたをかし。
どうも閉所恐怖症の気味があるせゐか(でも押し入れの中とか机の下とか平気で入れるけどな)、穴熊はダメ。相穴熊とかやめてほしい。息がつまりさうになる。

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Tuesday, 17 August 2004

時間差攻撃

頼んでゐたものがいろいろ届く。

「五行でわかる日本文学」読了。
書店で見かけたときは、またぞろ「あらすじ紹介」本かと思つてゐたのだが、さにあらず。
リメリックで日本文学史上に名を残す作家を紹介する、といふものだつた。
リメリックといふのは五行詩で、一・二・五行目と三・四行目がそれぞれ脚韻を踏む必要がある。一行の長さも決まつてゐたやうに思ふが三・四行目はほかより短かつたりする、と訳者(柴田くんだ)あとがきにある。
紫式部から村上春樹まで、登場作家も多彩である。
ああ、かういふ本だと知つてゐたならもつと早くに入手してゐたのにな。

一緒にコロムビアから出てゐるCD「歌舞伎」が届く。
一等最初に入つてゐる高麗屋と橘屋の「山伏問答」に圧倒される。
山伏問答といふのはご存知「勧進帳」に出てくる。
とりあへず勧進帳を読み終へた弁慶に富樫が「ことの序に問ひ申さん」と尋問する場面だ。
ここの畳みかけるが如き息を呑むやうなやりとりに、ほとんどうつとりした気分にすらなる。
いや~、いいものを買つたなあ。
橘屋の与三もいい。

さらに越路太夫の「菅原伝授手習鑑」は「寺子屋」。「立ち帰る~」から。
実は学生時代に図書館でCDを借りて何度も聴いたものなのだが……「おつつけまはつてくる」といふあたりが記憶にあるほど大仰でなく、「笑ひましたか」のところが記憶にあるより豪快だつた。
三味線の音にも聞き惚れる。

Rowan の _Denim People_ が今ごろ届く。
予約したのはかなりはやかつたのだが、一緒に予約したものが悪かつた。
未だ出版されてゐないのである。
そんなわけでやつと今日到着。
一見、袖なし系を編みたいと思ふが……来年用になつてしまふか?
また、ビーズを編みこんだ作品がいいのだが、このビーズ、Rowan で出してるビーズだよなあ。
Denim にとほるビーズとなるとかなり大きくなる。すなはち軽い素材でないといかん。
うーん、そんなビーズが見つかるだらうか。
とはいふものの、今すぐこの中から何か編むといふことはあるまい。

と、以上が今日届いたものの主なところか。
「ぽちつとな」はいいんだけど、いつ届くかわからないところがなかなかスリリングである。
スリリングつていふか……。まあ surprise 系つていふか。

んでその脇でちまちま Frode を編んでゐた。やつとほどいた時点を越えたよ。とほほ。
以前も書いたとほり、パピーのプリンセス・アニーで編んでゐるのだが、この糸、編みやすいかもしれない。
なんといつてもこのやつがれが編んでも裏メリヤス編みがそれなりにそろつて見えるくらゐである。
手触りもいいし、価格も手ごろだし、今後手放せない糸になるかもしれない。
#つてこれ以上糸増やしちやいけないんだつてば。

さらに。
また院生生活を復活することにした。
といふのはゲームボーイアドバンス版「ヒカルの碁2」である。
無印がよいと聞いてゐたのであちこち探したが見つからず、これを入手したのが……かれこれ数ヶ月前だらうか。
プレイヤは「ヒカルの碁」の主人公に誘はれて囲碁部に入部したことになつてゐるが、いつのまにか囲碁部の枠を越えるほど強くなつてしまつてゐる、といふところから話ははじまる。
しかしだね、「院生になつたら」つて囲碁部の人に云はれるんだぜ。
院生つて、そんな風になるものなのかね?
囲碁ぢやあないけど「谷川を倒すには今行くしかないんぢやっっっっ」くらゐの心構へがなくちやいけないんぢやないのかなあ。
まあ院生と奨励会員はまたかなり異なるから多少ちがふかもしれないけど、でも心構へは同じではなからうか。
前回はとりあへず院生になるところまではいつたものの、なんだかこの点が異様にひつかかつて、ダメだつたやつがれである。
ちなみにゲームの中では「それがし」といふ名前の女子である。
いや、女子の方が楽しいかなつて(わら)。
女子で棋士にならうといふなら将棋より囲碁かなつて。
でも将棋で同じやうなゲームがあつたらやつぱり女子を選ぶだらうなあ。
女子ではじめて四段になる、といふのはなかなかできない体験だらうからねえ。

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Monday, 16 August 2004

せりふ・せりふ・せりふ

鴻上尚史の「名セリフ!」を読んでゐる。

著者が英国留学をした際、彼の国には「名ゼリフ集」なるものがあつて、俳優はその中から好きなセリフを選んでオーディションに臨むのだとか。
本邦にもそんなものがあればなあ、といふのがこの本を作るきつかけになつたといふ。

しかし。
残念ながら、この本だけでは本邦における名セリフ集は完結しない。
著者は古今東西から「これは」と思はれるセリフを選んだ、と書いてゐる。
だが、まつたくすつぽり抜けてしまつてゐるものがある。
それは、古典のセリフだ。

「名セリフ!」の中にはギリシャ悲喜劇やシェークスピアからの引用ももちろんある。
それぢやあ何が足りないのか、といふと、本邦の古典、すなはち「しがねえ恋の情が仇」とか「せまじきものは宮仕へ」とか「今ごろは半七さん」とか「そりや聞こえませぬ伝兵衛さん」とか、とにかくその類がごつそり抜けてゐるのである。長谷川伸もないし、眞山青果もない。「別れろ切れろは」もないし、「赤城の山も今宵を限り」もない。

鴻上尚史の頭の中に、「俳優がオーディションで使へるやうなもの」といふ考へがあつたのだとしたら、一面、これは正しからう。
今更どのオーディションで切られ与三のせりふを云ふものがあらうか。「別れろ切れろは芸者の時に云ふことば」なんて、新派のオーディションでなければ通用しないのかもしれないし。
また、著者は歌舞伎や文楽のセリフ(文楽は「セリフ」とは云はないが)は、戯曲ではない、と、考へてゐるのかもしれない。
だが、かうしたセリフがない以上、物足りない感は否めない。

といふわけで、これを補完するものとして、「おうむ石」や演劇出版社から出てゐる「名せりふ集」を併読するといいだらう。最新の「名せりふ集」には文楽・歌舞伎だけでなく新派や新国劇系の芝居のせりふも網羅されてゐる。

そして、「名セリフ!」と「名せりふ集」、それぞれに掲載されてゐる名せりふを実際声に出して読んでみるといい。

おそらく、口に出して気持ちがいいのは「名せりふ集」に取り上げられてゐるせりふの方なのではないかと思ふが如何に。

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Sunday, 15 August 2004

週末の手芸模様

Frode をほどいた。

Frode には二種類の縄編み模様が出てくる。一つは Wide Serpentine Braid で、もう一つは St. John's Cross である。Braid の方は両脇に、Cross はまん中にどんと配置される。

問題は Braid の方で、これはその名のとほり、蛇がうねうねつとしてゐるやうな模様である。不規則とはいはないが、パターンを覚えるのにちよいと苦労するのだ。

このため、二周目にはいつた時に縄編みをまちがふことが多く、最初のうちは問題のある個所だけなほしてゐたのだが、二進も三進もいかなくなり、結局ほどいた、と、かういふわけである。

うーん、これからはチト気をつけねばならぬな。
先週のことを考へると、平日にはやはり編んでゐる時間を作れないので、いきほひ週末だけの作業になる。さらに暑いと意欲も失せがちだ。
まあ今回は高校野球・オリンピック・ヒカルの碁・ドラゴンボールZを見ながらあみあみ編んだわけだが、それでもほどく前の段まではまだ遠い……。

ああ。いつになつたらできあがるのだらう。

一方、金曜日は都内某所でちまちまタティングしてゐた。
ものは _Tatting with Visual Patterns_ に出てゐるしをりで、使用糸は DMC Babilo の20番黒。
こちらはしをりなので平日もちまちま編みつづけるつもり。

タティングではなにかまとまつたものを作りたいと思つてゐるのだが……うーん、何を作るか考へるところからはじめないといかん。

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Saturday, 14 August 2004

不機嫌な夏

「爆笑問題のススメ」を見てゐる。
悲しい思ひ出があるので一時見なかつたこともあつたが、気がつくとまた見てゐたりする。
今週のゲストはみうらじゅんで、「ああ、みうらじゅんつてやつぱりいいな」と思つた。
あまり流行語の類はつかはないやつがれだが、「マイブーム」は使ふこともある。「ボク宝」も使ひたい。

ところで少し前の話だが、小川洋子がゲストで来てゐたことがあつて、「泣ける」なにかについて語りあつてゐたことがあつた。
この時、眞鍋かをりが泣ける歌として宇多田ヒカルの歌をあげてゐたのだが……
うーん、眞鍋かをりが泣ける部分といふのはもう二十年近く前にさだまさしの歌にもあつたなあ。ただしあれは恋についてではなくて高校野球についてだつたけど。

眞鍋かをりが「泣ける」といつてゐた部分の歌詞は、「だれかの幸せの裏であの子が泣いてるよ」とかなんとか、そんなやうな内容であつた。
一方さだまさしの方はどうかといふと、「「ホームラン」とアナウンサの声がする だれかの夢が壊れる音」みたやうな内容だ。

そんなことを、高校野球を見ながらぼんやり考へてゐた。

世の中はそんなものだとわかつてはゐるのだけれど、しかし、納得がいかないことも多い。
高校野球を見ると、いつも思ひ出すことがある。

あれは学生の時、他校の楽隊と合同合宿に臨んだ時のことだ。
食事の後かなにかだつたのだらう、みながくつろいで宿のTVを見てゐた時のことだ。
丁度高校野球の中継をやつてゐて、東北にある県の代表校(どこの県かは失念した)と神奈川県代表との試合だつた。
みな、当然神奈川県代表の応援をしてゐると思つてゐた。
なぜなら神奈川県で代表校になることは、他の県の代表校になるのとわけがちがふからである。
別に神奈川県がほかの県より野球のレヴェルが高い、といふわけではない。
出場校が他都道府県に比して多すぎるのである。

よく「一票の格差」といふ。
高校野球の場合は「一校の格差」だ。

高校野球連盟といふところは、さういふことは全然気にならないらしい。都道府県によつて一校の重みがちがはうがどうしやうがかまはない、と、かういふ寸法だ。
だから高校野球は茶番だ、とやつがれは思つてゐるが、まあそれはよい。

つまり、神奈川県の代表校には他都道府県の代表校に比べてその犠牲になつた高校の数が多いわけである。
よつて、人の同情も集まりやすからうと考へたやつがれはどうやらまちがつてゐたやうだ。

TVの前の人はみな、東北にある県の代表校を応援してゐた。
仙台育英高校が優勝したことがあるとはいへ、まだまだ東北の高校が上位に食ひ込むことは少ない。
さういふ理由で、応援してゐた。

世の中は、まつたく不公平である。
二百何十校の頂点に立つ高校と、せいぜい百校ていどの頂点に立つ高校とが同じ状態で対決するのである。
そこに来るまでの試合数が多い方が不利に決まつてゐるではないか。

だが、それを声高に云ふものはない。
おそらく、楽して全国大会に出場したければ出場確率の高い県にある私立高校へ行けばいい、と思つてゐるのだらう。実際さうするものもゐるときく。

なぜそんなものをみなもてはやすのか。
なぜそんなもののために涙を流すのか。
どうしても理解できない。

理解できないといへば、オリンピックがはじまつた。
どうしても猫も杓子も「メダルメダル」といふのだらうか。
それもどう見ても取れさうもない種目に対して。
理解不能である。

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Friday, 13 August 2004

春を待つ気持ち -- 生半可な讀者再び

もう既に過ぎた話だが。
井上雄彦が新聞各紙に一面広告を載せたことが話題になつてゐる。
内容については、もうすでにあちらこちらで書かれてゐるし、そもそも本家本元で紹介されたものなので、割愛。

正直な気持ちを書くと、

「……それよりも第二部をかいてもらへた方がどれだけうれしいだろうか」

といふことと、

「しかし今更第二部もないか……」

といふ諦めとの二つであつた。

完全版が出た時も、「……それよりも以下略」と思つたものだつた。
これつて、誠実な讀者ぢやなかつたといふことなのかな。
完全版についてはその後その他の作品が続々刊行されるやうになつて、まあこれはこれでよかつたのかな、と思つたりもするのだけれど。

つづきをかくつもりもないのにこんなことをしてゐるのだとしたら、それは讀者を生殺しにしてゐるやうなものである。
といふわけで、自宅で購読してゐる新聞に載つてゐたものしか実物はみてゐない。

これだけ讀者の心を惑はせてゐるのだから、やはり「スラムダンク第二部」がなければ嘘だらう。
あるいはかういふ Event を喜ぶ讀者は既に第二部再開を望んでゐないのかもしれない。
いづれにしても、踊らされてゐるやうな気分になるのはやつがれだけのやうである。

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Thursday, 12 August 2004

Love Tatting

近頃タティングレースを作りたくてたまらない。

さうでなくても毎日シャトルを持たない日の方が稀なやつがれではある。
だが、落ち着いてちやんと作品を仕上げたいな、といふ気持ちなのだ。

それにしても、まさかこんなにタティングレースにはまるとは、最初のころは思つてもみなかつた。

過去の日誌に書いたが、タティングレースをはじめたきつかけは、手芸店でタティングシャトル(当時は「タッチング」と書いてあつたと思ふ)を見かけたことだつた。
レースを作る道具とあるけれども、どうやつて作るんだらう。
同じ店の本棚に、藤重すみ著「かわいいタッチングレース」があつた。
ある日、シャトルとその本とを購入した。

そこからすべてははじまつた。

最初はスティッチを作ることができなくて、大変苦労した。
何しろ周囲に「タッチングレース」を知る人がないのである。
本にあるとほりにすると、シャトルから出てゐる糸が芯にならない。結果、芯の糸が動かず、何もできない。
この問題を解決するのに二日くらゐかかつたと記憶する。
確か、ちよいと太目のレース糸で試してみてはつと気がついた。

そこから順調なタティング生活がはじまつたか、といふと、さにあらず。
今度はシャトル二個遣ひの謎にとらはれてしまつた。
「かわいいタッチングレース」ではシャトル一個でできる作品以外はすべてシャトル二個遣ひと書いてある。
また、シャトル二個遣ひとして詳細が説明されてゐるが、それは実はスプリットリングの作り方であり、普通にリングとブリッジのくりかへしの作品にはそぐはない内容になつてゐるのである。

周囲に師のゐない初心者にはスプリットリングと普通のリングとブリッジのくりかへしのちがひさへわからないのだつた。

結局、次の本を買ふまでリングしか作れない状態が続く。

こんな状態で、よくぞここまで来た、と時に思ふ。
よほどタティングレースと自分との相性がよかつたのであらう。

今はお気に入りのシャトルもできて、ほんたうにタティングレースを作ることが楽しくて仕方がない。
今後はきちんと作品を仕上げることを目標にしたいと思つてゐる。

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Wednesday, 11 August 2004

生半可な讀者

柴田くんが好きである。
柴田くん、などと気安い呼び方だが、柴田元幸のことだ。
書店などで著作を見つけると、「あ、柴田くんの本だ」と思ふし、たまたま年度始めに上京して東京堂なんぞに立ち寄つた折、「東京大学 柴田先生 ゼミ」と付箋の貼られたペイパーバックなんぞに出会はうものなら、
「こ、これはもしかして、柴田くんのゼミで使ふ教材っっ」
と、思はず手に取りさうになつてしまふくらゐである。
手にとればいいではないか、といふ向きもあらうが、はづかしながら文学にはとんと縁がないもので、おそらく読んでもおもしろいとは思はない可能性大なのだ。
……こんなんで「柴田くんが好き」とか云つてゐていいのだらうか……。
あー、いいなー、東大の学生は。柴田くんの授業が受けられるなんて……。うらやましー。これは本気でうらやましい。

はじめて柴田くんの本を読んだのは新潮文庫版の「佐藤君と柴田君」だつたと思ふ。
この本が大層気に入つたので、_Universe of English_ シリーズを「読む」やうになつた。
本格的に好きだ~、と思ふやうになつたのは、やつがれにしては苦労して探した「生半可な學者」と、そして「死んでいるかしら」を読んでからである。
なんたつて「死んでいるかしら」だよ。
「うをー、かういふ風に感じてる人つてちやんとゐるんだ」
といふのが最初の感想。
さう、何をかくさうやつがれも「死んでいるかしら」な感じで日々暮らしてゐるからである。

でも、さうは云ひつつも、柴田くんは全然「生半可」なんかぢやないし、「死んでいるかしら」でもないんぢやないか、と思つてはゐるが。

「愛の見切り発車」も好きだなあ。東大の職員紹介Webページを見たら著作欄に「愛の見切り発車」とか書いてあつて笑ふの笑はないのつて。

さて、ではやつがれがどのくらゐ「生半可な讀者」かといふと、柴田くんの本を読んで「うをー、この小説、おもしろさう」と思つてアメリカ文学なんぞを購入したりすると、大抵肩透かしを食らふ、といふあたりである。
ああ、ヲレつてとことん文学に向かないんだなあ。
でもまあおかげで _Catcher in the Rye_も読めたからいいか。天邪鬼なので結局原書で読んでしまつた。まちがつても野崎孝訳や、ましてや村上春樹訳の本は読まないんだよな。世界をせばめてる? さうかなさうかも。

それでも自分にしてはずいぶん読んだ方だと思ふ。
オースターはもちろん、エリクソンやミルハウザー、チトちがふかもしれないがバーセルミ……
オースターなんか原書まで買つちまつたくらゐである。嗚呼。
すべて柴田くんのせゐ、柴田くんのおかげだ。
ありがたう、柴田くん。

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Tuesday, 10 August 2004

近頃巷に流行るもの

え~、ココログにはアクセス解析機能がついてをりまして。
たまに見ます。たまに見ると、なんだか申し訳ない気分になります。
たとへば、「検索ワードランキング」なんぞとといふのがあるのですが、「スーバードルフィー楓」で検索かけてここにいらした方があるらしいのです。

申し訳ございません。
おそらくこの方は「里からの使者」である「天使の楓」をお探しだつたのでせう。
ところが我が家の「スーパードルフィー」は着物めぐだつたりするわけです。んで、つけた名前が「楓」といふ。
まこと、近頃面目次第もございません。
#でもかわいさではうちの楓も負けてないつもり……つて神をも恐れぬ発言かな。

また。
「寺入り 菅原伝授手習鑑」で検索をかけてお越しいただいた方もあるやうですが。
これまた恐縮ではありますが、内容は「ドラゴンボールZ」でございます。
いえ、やつがれなりに熱く「寺入り」の段や「寺子屋」について語つたつもりではございますが、でも所詮は「ドラゴンボールZ」。
いやはや、当方芝居好きにて何を読んでも何見ても「ああ、これつてあのお芝居のあの場面みたやうな」と思つてしまふことが多々ありまして。
謹んでお詫び申し上げます次第にございます。

それと。
少し前に「猊下」で検索をかけていらした方が多かつたやうに見受けられるのですが。
猊下、流行り? 猊下、人気者?
だとしたらなぜなぜ? やつがれが流行に疎いだけか知らん。
ヘンリー・キッシンジャーの出した分厚い本の冒頭にも「猊下が出てる~」とうきうきしてしまふほど猊下をお慕ひ申し上げてをりますのに。
もしよろしかつたらどなたか教へてくださいまし。

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Monday, 09 August 2004

暗号・フィボナッチ数列・ファイ

といふわけで、あひかはらず _The Da Vinci Code_ を読んでゐる。
遅々とした進みではあるけれども。

いや~、案に相違のおもしろさである。
丁度「ファイ」に関するくだりを読んでゐたところなのだが、畳みかけるやうな話の進み方(展開ではない)で、陳腐ではあるが「巻おくあたはず」とはこのことかとも思ふ。
いや、まあ「かういふ展開になるんでせう」と思つたら案の定さういふ展開になつたりもするのだが、それも物語には必要さ。
これ、翻訳でもかうなんだらうか。チト気になる。

翻訳で気になるといへば、暗号部分である。
シャーロック・ホームズの「踊る人形」を例にとるまでもなく、ある言語で暗号なものを他の言語に翻訳するといふのはかなりむづかしいのではないかと思ふ。結局英語なら英語のままにしておくしかないのでは。
暗号ではなくても「Yの悲劇」みたやうな場合はむづかしいよなあ。

まあやつがれの予想では「ダヴィンチ・コード」では暗号部分は英語のままなのだが、実際どうなのだらう。
翻訳本、読めつて?
うーん、とりあへず今読んでゐるものが終はつたらちよろりと立ち読みでもしてみるつもり。

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Sunday, 08 August 2004

あみあみSunday

起きてぼんやり将棋を見つつ洗濯などしながらあみもの。
あひかはらず Frode を編んでゐる。
やつと両脇に並ぶ交差編みの部分がひとくさり終はつたところ。中央の模様はまだ見えてきたばかり。
休みのあひだはかうして進むが、平日はどうか。このまままた「編み散らかし」になつてしまふのか。

昨日書いた Spinning Wheel は洗つて乾かした。ピン打ちが大変だつたが……しかしもつと大きかつたりピコの大きい作品だつたらどーするんだよ、ヲレ、と思つたりもした。

タティングレース作品を仕上げる際どうするかは時と場合によつてまちまちだ。
未ださほど大きいものを仕上げたことはないので、仕上げる時に分割して行ふ、なんぞといふことはまだしたことがない。
大抵はアイロンかけておしまい、だつたりする。
整形もしない。
手抜き?
そのとほりである。
前回の Masquerade と今回の Spinning Wheel は、もともとピコが少ないことと日々暑いことも手伝つて、「洗つて自然乾燥」といふ方法を試してみた。
できあがつたレースを水に浸し(時に洗ひ)、タオルなどで水気を吸ひ取つた後、ピンを打つて整形しつつ乾かす。
ただそれだけである。
ただそれだけなんだが、この「ピン打ち」作業が案外骨で、Masquerade はモチーフの四隅にしかピコがなかつたからまだしも、Spinning Wheel は意外とあちこちにピコのあつて打つピンの数の多いこと多いこと。
Spinning Wheel の方が Masquerade より小さいのになあ。
ま、ピコの数は作品の大きさにかかはらないので、かういふことになつてもなんの不思議もない。
もともとピコの少ない作品が好きなやつがれだが、かうなるとますます好きになつてしまふなあ(^_^;)。

まあ毎回毎回「洗つて自然乾燥」をやるかどうかは疑問ではある。
寒くなれば乾きも悪くなることだし。

それにしても、次になにを作るかなあ。
あれこれ Web を検索してまはつてゐるのだが、しをりでも作るかなあ。これなんかいいかなあ、と思つてゐる。Nina Libinのデザインが好きなので。

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Saturday, 07 August 2004

編み散らかす

Frode を編み始めてしまつた。
結局、bptもどきはほどくことにした。

Frode は Elsebeth Lavold の _The Viking Patterns for Knitting_ に出てゐるセーターである。
Elsebeth Lavold は瑞典の人。題名にあるとほり、ヴァイキングの用ゐてゐた模様をモチーフにした交差模様に特徴がある。

以前、この本を見て帽子を編んでゐるのだが、着るものははじめて。
できあがるかどうかなあ。
使用してゐる糸はパピーのプリンセス・アニー。針は七号針。個人的には六号針で編んだ方がしつくりくるのだが、ゲージにはさからへぬわいのう。

さう、ちやんと swatch も編んだ。
以前は swatch を編むのがいやでいやで仕方がなかつたが、いつごろからだらうか、楽しくて楽しくて仕方がないやうになつた。
くつ下を編む時は実際に編んでみてやうすを見るやうにしてゐるが、着るものについては必ず swatch を編む。
この swatch を編みためるのがまた楽しくて仕方がないのだつた。
折にふれ、今まで編んだ swatch を並べて見るのもまた楽し。

しかし、スウォッチは編んだものの、プリンセス・アニーは Frode にはあはなかつたかもしれない。糸が細いためか、縄模様が若干弱弱しい感じがするからである。
まあもちつと編んでやうすを見てみるつもり。

といふわけで、ほとんど「編みちらか」してばかりである。
かういふのは後できいてくる。仕上げるべきものが多すぎて、overwhelming になつてしまふのである。
まゐつたね、どうも。

とりあへず、Spinning Wheel は仕上げを待つばかりといふ状態になつてゐる。
明日洗つて乾かす予定。

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違和感 -- 二週間の囲碁・将棋を一日で (2)

また二週間ぶりの「囲碁将棋ジャーナル」である。
今回囲碁の方は全国小学生大会や中学生大会、高校生大会などの話題があつててんこもり。
その代はりといつてはなんだか王座戦の解説が今一つ短かつたやうな……。
一方将棋の方はといふと、なにがなにやらであるにもかかはらず王位戦の解説がかなり時間をかけて行はれてゐた。
まー加藤一二三九段に「短く解説しろ」といふ方が大変なのかもしれないが。

ところで今後二週間ほどこの番組、ないのださうである(/_;)。
うーん、週刊将棋を買はないと、だらうか。

さて、これが囲碁ネタなのかどうかはともかく、「ヒカルの碁」である。
先週だか先々週だかも書いたが、我が家はあげてこの番組の贔屓なので、土曜日は囲碁将棋チャンネル版とキッズステーション版とで都合二時間弱「ヒカルの碁」を見る。
それはともかく、この番組、見てゐるとどうにも違和感を覚えることがある。
なんだらう、なにがいけないのかとつらつらと考へてゐたところ、あることに思ひいたつた。
それは音楽である。
対局場面があると、「ここぞ」といふ場面でいきなり大袈裟なBGMが流れることがある。
これに違和感を覚えるわけだ。
どちらかといふと、さういふ「ここぞ」といふやうな場面つてそれまで鳴つてゐた下座の音楽がぴたりとやんで静寂が訪れるやうな場面なんではないかと思ふがどうか。あるいはそれまで華やかな音を奏でてゐた床の三味線が「むん」とか唸りながら時折絶妙のタイミングで撥を捌いたり。
さういふ感じだと思ふんだがなあ。
つてこれはやつがれが芝居もの(文楽も好き)だからさう思ふのだらうか?
でも実際の対局などを見てゐてもさういふ風に感じるのだが。
「ここぞ」といふ局面は大抵みな静かだ。ぴんと糸の張りつめたやうな、そんな静けさ。
「ヒカルの碁」の世界でもさうだと思ふんだがなあ。

夜、丸山忠久九段対松尾歩五段の対局を見つつ、蹴球見たり野球見たり。
また谷川二冠の対局を見逃したことに気がついて涙したり。

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Friday, 06 August 2004

Something Blue

七月から職場が変はつた。あひかはらず客先勤務である。
その客先がこの週末で引つ越すといふ。
そんなわけで今日は一日引越し作業だからといふことで休み。
休んだのはいいが、日中あまりの暑さに熱中症でをかしくなつてしまふのではないかと思ふほどの酷暑。
家の中で、である。
冷房でも入れればいいのにといふ向きもあらうが、おそらく日中はほとんどきかないのではないかと思はれる。
日暮れて吹く風も聊か涼しくなつて、なんとかなつたが……。
冷房よりは水浴びの方が家にゐる時はきくだらうか。

さて、そんなわけで、先週末には仕上がつてゐたタティングレースものの写真を今日、なんとか加工した。

ものは以前も書いた _Tatting with Visual Patterns_ に出てゐる Masquerade である。

Masquerade

本では 3 x 4 で 12枚のモチーフをつないでゐるが、あと三枚作れるほどレース糸があまつてゐない。
といふわけで、ここで終はりにする予定。
実際、正方形に近い形の方がこのやうに辺を上にしたりあるいは角を上にしたりして、置き方を楽しめると思ふ。

現在は同じ本に出てゐる Spinning Wheel を作つてゐる。ちよこつとビーズを入れたりして、結構楽しい。

一方あみものはどういふ状況か、といふと。
暑くてそれどころではない、といふのが正直なところではある。

しかし、今まで買ひためたあみものの本を見るなどして、予定だけはたててゐる。
たとへば、これまで knitty.com の bptもどきを編んでゐる、と書いてきたが、どうも仕上がらない可能性が出てきたので、思ひきつてこれをほどくつもりである。
ほどいてどうするのか、といふと、何か交差編みの入つたセーターなりカーディガンなりを編む予定。今のところ Frode がいいんぢやないかと思つてゐるのだが、まあ swatch を編んで見ないとな。

ああ、早く涼しくならないかのう……。

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Thursday, 05 August 2004

話題作を読む

いまさらだが、_The Da Vinci Code_ を読み始めた。
近頃本屋に行くと平積みになつてゐるあの本である。

それほど本が好きといふわけでもなく、さらにいふとベストセラにはほとんど手を出さない方なので、「今更「ダヴィンチ・コード」でもあるまい、と思つてゐた。
しかし、原書で読んでみるといふのも一興か、と、存外低価格のペイパーバックを入手した。

これが、結構おもしろい。
つてまだやつと暗号解読係が出てきたところなんだが、これが美人さんなんだな~(^.^)。
「暗号解読」といふあたりがいいし、宗教絡みのところも興味をそそる。

如何せん、英文なのでいつ読み終はるのか定かではないし、読み終はれるといふ自信もないのだが、ま、気長に行きたいと思ふ。

「命長成、気も長成」と、一条大蔵卿も云つてゐる。

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Wednesday, 04 August 2004

早く毛糸であみものがしたい

Rowan Yarns の新作が紹介されてゐる。
毎日毎日暑いが、新しい毛糸を見るとたまらない気分になる。

さう、この暑いのにダイヤモンド毛糸の秋冬新作毛糸を購入してしまつたやつがれである。
アルパカ化繊混とアルパカと毛が半々に混じつた毛糸と二種類、どちらも段染めのものを買つてしまつた。
今化繊混の方でくつ下を編んでゐる最中。
今回はknitty.comStraight-laced socksに挑戦してゐる。
二本の輪針で同時に一足のくつ下を編むといふ技法を用ゐてゐる。これは初の試みだ。
以前から二本の輪針で丸く編む方法を試してみたいと思つてゐた。

今まで試したことがなかつた所以はといふと、くつ下編みの楽しいところつて短い四本針や五本針を持ちかへ持ちかへしつつ編むところだと思ふからである。

しかし実際に編んでみて、輪針二本で一足のくつ下を同時に編むのはある意味楽であることが判明した。
まづ、一々何段目に何をしたか記録しておかなくていい。
これは案外重要である。最初の片方はがんがん編んで必要な段数・目数を記録していけばいいが、次の片方は数へながら編まないといけない。これがチト難なんだな。順調な編みを遮ることにもなりかねない。

ところで一足を同時に編めば同じ段で同じことをすればいいわけだ。何も悩むことはない。
今回編んでゐるのはレース柄のくつ下なので、特に同時に一足を編む恩恵を感じてゐる。

一つ、困つてゐることがあるとすれば、糸が絡みやすいことだ。一足を同時に編むので二玉の毛糸を一度に使ふ。この糸同士、また糸と輪針とが絡みやすいのである。作り目する時に失敗したのかもしれない。

いづれにしても、輪針を二本同時に使つたこの編み方はなかなかおもしろい。
興味のある向きには是非試みていただきたいと思ふ。

わからないことがあつたら、たたとたた夫の編物入門に詳しい説明が出てゐるので参照されたい。「二本の輪針で小物を編む」で紹介されてゐる。

ああ、それにしてももつとのんびりゆつくり編みに集中したいものである。

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Tuesday, 03 August 2004

好きな役者の話をしやう

もうせん書いてゐるので、やつがれが播磨屋好きなのはよくご存知のことと思ふ。

といふわけで、今回は当代の三津五郎について書くことにしたい。

この世で一番肝心なのは素敵なバランス、とやつがれは思つてゐる。
古くは「中庸」といつたかもしれない。

「史上最強」を謳ひながら今一つ成績ののびないどこぞの職業運動団体は何が悪いつてバランスが悪いのだと、その運動のことなどよく知らないくせにさう思つてゐる。
逆に今のところ一位を維持してゐる団体についてはとある解説者が「どこがいいといふわけではないのだが、バランスがいい」と云つてゐた。さもありなんさもさうず。

現在一番バランスのいい役者、それが当代の三津五郎だとやつがれは信じてやまない。
劇団育ちの行儀のよさのためかと思ふ。
そのためか聊か地味な時もある。しかし、それがまたよい。

三津五郎をいいと思ふやうになつたのはいつからか。
まづそのせりふから云ふと、「忠直卿行状記」で忠直卿を演じた時のことだと思ふ。
冒頭の剣術試合が終はつて落ち着いた場面にうつたところで、三津五郎扮する忠直卿が愛妾にむかつて一言、

「あれを見よ」

といふ。
この時忠直卿は客席を見てゐるのだが、はつと気がつくと、自分も忠直卿が見てゐる方向に視線を向けてゐるではないか。だがそこにあるのは客席。我ながら驚いた。芝居の中の人物のせりふとほりに動いてしまふなんて、初めての経験だつたからである。

その後、三津五郎ではもう一度同じやうなことがあつた。
ほかの役者ではまづないことである。

せりふもいいが踊りもいい。
はつきり云ふと、やつがれ、踊りは苦手である。よくわからない。
澤瀉屋の「流星」などは、澤瀉屋が出てくる前に退屈で夢の世界に入つてしまふこと一度ならずといつたところだ。
まあ牽牛織女を演じる俳優がいけないんだとは思ふがね。

ところで大和屋の踊りだが、いつ見てもいい。踊りには不案内のやつがれが、いつしか惹き込まれてゐる。
いろいろ記憶に残つてゐるのだが、最近では襲名披露の時の越後獅子が無類であつた。
この若さであの浜踊りである。春風駘蕩とでもいはうか、悠揚迫らぬゆつたりとした踊りつぷりで、もういつまでも見てゐたいやうなすばらしさであつた。ああ、また見たいなあ。

最後に。
あまりかういふ話をきかないので敢えて書く。
三津五郎は、十次郎や三浦之助、「檀特山」の敦盛がいい。
とにかくさはやかなのである。
同じ役を中村屋だと誉めて書くものがある。
だが中村屋はかういふ役をやるとどうも口跡が幼くてよろしくない。なんだかべたべたするのである。
それが大和屋だと実に口跡さはやかで、いかにも武家の若君といつた趣きがする。
一度、三浦之助を演じた時に、舞台姿そのままで年末助け合ひ運動に参加してゐたことがあつたが、この時のうつくしさといつたら隣にゐた時姫を完全にくつてゐたほどであつた。
ああ、なぜみな大和屋のかういふ役を誉めぬのだ。
而して思ふ。
久我之助なんぞもよいのではないか、と。

……まああれか、大和屋はどちらかといふと荒事の役者なのであまりかうした役をやらないのかもしれないなあ。仕方ないか。

その他、老けをやらせてもいいし、女方で出てきてもいい。
踊りももつと見たいし、さうさう、荒事や江戸の生世話ものなんかもいい。
以前見た樋口や熊谷といつた時代物の役もいい。
ああ、いいなあ、大和屋。
なんとかして大和屋で、「義経千本桜」の三役を見られないものか。
当代随一なのではないかと愚考するが如何に。

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Monday, 02 August 2004

Elegance 鑑賞その弐

これ、最高っっ。

といふわけで「踊るニュウヨーク」である。
「恋愛準決勝戦」がそれほどの内容でもなかつたので期待しないで見たからかもしれないが、「踊るニュウヨーク」はよかつた。
やはりあれかなあ、仕事仲間で友人で、さういふ相手と仕事と恋を天秤にかけて(いや、かけはしないんだが……。まあことばのあやといふことで)、といふあたりがいいのかなあ。
あるいは「踊る……」の女主人公の方が「恋愛……」のそれよりも好みだつた、といふだけかもしれない。
エレノア・パウエル演じるクレアの勝気なところがとてもいい。

それにとにかく踊りだよ、踊り。
いや~、いやしくもタップダンスをやらうといふ向きにはぜひぜひこれを見ていただきたい。
これを見ずしてタップなんぞやるな、と云ひたいところをぐつとこらへる。
特に「ザッツ・エンタテインメント」にも出てくる Begin the Beguine は圧巻。何度見てもため息ものである。星空とそれを映した中南米の海。黒い画面にぽつぽつと白い点の浮かぶ中、白い衣装(多分、な)をまとつたアステアとパウエルが踊る踊る踊る。途中、音楽が途切れて二人が刻むタップの音だけになる場面があるが、「音楽が途切れる」といふのは後で人に聞いて知つたことで、見てゐる時はまつたく気がつかなかつた。それくらゐ入り込んでしまふ。
ほかにもフレッド・アステアがピアノを弾きつつ歌つて踊る場面も、冒頭でアステアとジョージ・マーフィが歌ひ踊る場面も、とにかくすべての踊り場面から目をはなせない。

ところでこれを見てゐて思ひ出したまんががある。
坂田靖子の「バジル氏の優雅な生活」だ。
このまんがは連作短編といつた趣の作品で、舞台は前々世紀末ヴィクトリア朝のイギリスである。主人公バジル氏は若い貴族で独身。飄々とした人物である。
数ある話の中で、一つ、とある貴族の三角関係を描いたものがある。
ある若い貴族が婚約者の女性につらくあたる。別に身分違ひだとか親が勝手に選んだ相手だから不満があるとかいふわけではない。女性の方も特に婚約相手を嫌つてゐるわけではない。これから結婚する相手なのだし、うまくやつていきたいと思つてゐる。
つれなくされる女性を慰めるのは貴族の友人。こちらも貴族である。
実は、はじめて婚約者同士が会ふその時に、ひよんなことからこの友人が先に女性に会つてしまつた。この時女性はこの友人を自分の婚約者と勘違ひし、その上好意まで抱いてしまふ。勘違ひされた友人の方も女性のことを憎からず思つてゐる。
それをすべて理解してゐるのが傍から見てゐる若い貴族といふわけだ。彼は友人とそして本来は自分の婚約相手であるはずの女性とのためにみづから身を引く。それも女性にひどい仕打ちをする、といふ方法で。

物語の最後で、この貴族はバジル氏にこんなことを云ふ。
「時々思ふんだ。アーサー王はランスロットとグィネヴィア王妃のことを許してやるべきだつたんぢやないかなつて。さうすればアーサー王は友人と恋人と両方を失ふことはなかつたのに」
自分ひとりが嫌われ者になつてゐれば、といふやうなことも云つてゐたやうな気がするが、このあたり記憶が定かではない。

このまんがでもこの映画でも、身を引く人にはちやんと理解者がゐるけれど、実際はなかなかさうはいかない。
切ないねえ。

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Sunday, 01 August 2004

Elegance 鑑賞その壱

「恋愛準決勝戦」を見る。見ながら Rowan Denim でドミノ編みのかばんをあみあみ。

あのー、どこらへんが「恋愛準決勝戦」なんでせう?
吾輩にはわからぬよ。

淀川長治はほめてゐたが(このDVD、淀長サンの解説付なんである)、しかし、まあ、所詮は「MGM ミュージカル」である。

したがつて、「MGM ミュージカルが好き」つつといふ人以外にはお勧めしない。はつきり云つてやつがれも「……これはちよつとなあ」といふ気がした。ヴィデオが出なかつたはずである。
「ちよつとなあ」の原因は、主役の二人が兄妹だから、だらうか。踊りの相手が兄妹となると、まづ恋愛関係には発展しないし、そのあたりの緊張感のなさがいかんのかもしれん。
ただ、この兄妹の仲はとても微笑ましくていい。

とはいふものの。
うーん、やはりアステアの踊りには目を奪はれる。
アステアが踊りだすと編み棒も止まりがちだ。
特に帽子かけと踊る場面は圧巻。何度も見てしまつた。

さう、アステアの踊りが見たい向きには超絶お勧めである。
是非。

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