春を待つ気持ち -- 生半可な讀者再び
もう既に過ぎた話だが。
井上雄彦が新聞各紙に一面広告を載せたことが話題になつてゐる。
内容については、もうすでにあちらこちらで書かれてゐるし、そもそも本家本元で紹介されたものなので、割愛。
正直な気持ちを書くと、
「……それよりも第二部をかいてもらへた方がどれだけうれしいだろうか」
といふことと、
「しかし今更第二部もないか……」
といふ諦めとの二つであつた。
完全版が出た時も、「……それよりも以下略」と思つたものだつた。
これつて、誠実な讀者ぢやなかつたといふことなのかな。
完全版についてはその後その他の作品が続々刊行されるやうになつて、まあこれはこれでよかつたのかな、と思つたりもするのだけれど。
つづきをかくつもりもないのにこんなことをしてゐるのだとしたら、それは讀者を生殺しにしてゐるやうなものである。
といふわけで、自宅で購読してゐる新聞に載つてゐたものしか実物はみてゐない。
これだけ讀者の心を惑はせてゐるのだから、やはり「スラムダンク第二部」がなければ嘘だらう。
あるいはかういふ Event を喜ぶ讀者は既に第二部再開を望んでゐないのかもしれない。
いづれにしても、踊らされてゐるやうな気分になるのはやつがれだけのやうである。
« Love Tatting | Main | 不機嫌な夏 »
Comments