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Wednesday, 09 June 2004

majority を味方につけるには

あひかはらず、松尾スズキの「大人失格」を読んでゐる。

この中に、ダウンタウンと爆笑問題に関する記述がある。
この二つのお笑ひグループ(つていふのかね?)はほぼ同時期にデヴューしたが、かたや売れつ子、かたやいつまでも深夜枠(ことはるまでもないが、五年前の話である)、と松尾スズキは書いてゐる。

その差がどこから出てくるのか、といふと、確かに松本整……つてそれぢや「オヂさんの星」だよ……もとい、松本人志のギャグは太田光のそれよりも質・量ともに勝つてゐるからといふ話もあるが、と続く。
しかし、決定的なちがひは相方がブスにやさしいかさうではないかにある、といふのである。
松尾理論によると、浜田雅功はモテたことがあり(あるいはモテてをり)、モテる男といふのはブスに対してなにがしかの sympathy を抱くものなのださうなのである。
残念ながら、田中裕二はモテ度といふことからいくと浜田某には劣り、つまりはブスに対する配慮が足りず、それゆゑにブスから人気がなく、従つて majority を味方につけることができず、深夜枠に甘んじざるを得ない、と、かういふわけなのだ。

それを証明するやうな番組を、ダウンタウンはやつたことがある、といふ話も出てくる。

しかし、ここにはもう一つ、この二つのグループにある重要な相違点が出てこない。

それは、

同性愛臭

である。

あ、そこのアナタ、引かないで、引かないで。
デヴュー当時のダウンタウンがさういふふりを匂はせることで数多の(自称)乙女たちの心をわしづかみにしてゐたことは周知の事実である。
なぜか(自称)乙女たちは同性愛のにほひに弱い。
それも「さぶ」ぢやダメで、どこかfantasyのにほひがするものでなければならない。

大の男が三人、五人、六人、七人と集まつてやたらと人気をほこつてゐるグループがあるでせう。諸兄は「なんであんな輩に人気が集まるのか納得いかねえ」などとお考へではなからうか?

お答へしてしんぜやう。彼らは「同性愛臭」で人気を得てゐるのである。
聞いたことはないだらうか。某トリオの一人はノンケだつたがために売り出してもらへなかつたといふ説を。
ご存知ないだらうか。とある関係者によるさうした内容の暴露本が発売されたことを。

よく、男性アイドルは結婚すると人気が落ちるといふ。
それは「あはよくば玉の輿」を狙つてゐるファンからそつぽを向かれるから、と一般には考へられてゐる。
その説は正しからう。
だが、そこにはもう一つ理由がある。
結婚してしまふと、そのアイドルは(自称)乙女たちのfantasyのタネにならなくなるから。
これである。

どう贔屓目に見ても、爆笑問題に「同性愛臭」は感じられないし、また彼らがさういふ路線で売り出したといふ話もきかない(ま、これは寡聞にしてやつがれが知らないだけなのかもしれないが)。
それにもしさういふ路線で売り出しても……どうかねえ、失礼ながら。

それに、今となつては売れつ子になつてしまつたからそんなことはどうでもよからうと思はれる。

松尾スズキほどの人物がこのことに気がついてゐない筈がない。
紙面の関係から省かれただけだらう。
あるいは男性として、認めたくないことなのかもしれない。

「大人失格」読了。

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