手芸三昧
手作り三昧の一日。
といふわけでもなくて、どちらかといふと一週間に編みためたりタティングしためたりしたものを仕上げた、といふ方が正しい。
ポーチの方は Knitter's Summer 2004 issue に載つてゐる cinch である。
雑誌では intermediate になつてゐるが、どちらかといへば名前のとほり、
It's a cinch!
といつたところか。
ただ作り目とその次の段の目数が多いので、ちよつととつつきにくいといふ向きはあるかもしれない。
使用した糸はリッチモアのスフマート Col.No.3。綿とナイロン半々の夏向きの糸で、かなりドライな感じがする。よく云へばさらつとしてゐるといつたところか。
使用針は「匠」8号。最初はチト編みにくい感じがした。普通綿や絹の糸を使ふ時は左手の小指に一回巻くのだが、この糸はそれをするとダメ。きつくなりすぎてしまふ。ポーチなのでできればかつちり編みたかつたのだが、小指に巻くのはあきらめた。
まあかつちり編みたかつたらもう少し細い針を使へばよかつたのかもしれないけどね。
といふわけで、もう二度とは買はないだらう糸だし予定よりだいぶ小さめだが、夏らしい色合ひで仕上がりには結構満足してゐる。
ところでこのポーチには一つ初めて試してみたことがある。
それは、本では I-cord で、と書いてある紐の部分をワンダーリリアンで編んだことだ。
ワンダーリリアンはリリアンの親玉とでも云はうか、大きなリリアンである。発売とほぼ同時に購入したが、今まであまりまともなものは作つてゐない。テグスにビーズ通して編んだネックレスくらゐかなあ、まともなものといへば。
今回、 I-cord を編んでもよかつたのだが、ふと思ひついてワンダーリリアンを出してきた。
リリアン編み。
それは意味もなくはまるものである。
何に使ふといふ目的もなくただひたすらリリアンを編みつづけた経験をお持ちの諸兄も多いのではないかと思ふ。
ほんと、あれつて何に使ふんでせうね。
もとい、今回はちやんと「ポーチの紐に」といふ目的をもつてリリアンを編んでみた。
目的をもつて編むなんて、なんだかリリアン編みにしては邪道な気もする。
最初こそ久しぶりのためかなんだか編みにくくて「やつぱり I-cord にすべきだつたかなあ」と思つたが、リリアンの中毒性をすつかり忘れてゐた。
気がつけばちやんと必要な長さの紐ができてゐた。
うーん、リリアンつてやつぱり addictive。
I-cord だとかうはいかないものなあ。
I-cord つて米国のあみものの本などにはかなりの頻度で出てくるけれども、本邦ではあまり見ない。それはひよつとしてリリアンがあるからかも、などと思つたりもする。
I-cord がどういふものかは……うーん、英語だがこちらをご参照いただきたい。むづかしいことはなにもない。
ただやつがれにはちよいと面倒に感じるけれども。
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