My Photo
January 2025
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

Monday, 06 January 2025

連休中は進まなかつたのに

Puppy New 2 Ply で編んでゐる斜交ひカウルはだいたい真ん中くらゐまできた。
ほんたうは九連休のうちにせつせと編むつもりだつたのに、休みのあひだは大して編めてゐない。
結局この年末年始の休みにはなにもしなかつた気がする。
映画と芝居にせつせと行つてゐたからかもしれない。
どうも出かけると休んだ気にならない。
でも映画にも芝居にもふだんはなかなか行けない。
一時、映画には終業後にレイトショーなどを見に行つたこともあつたが、さういふことがつづくと大抵体調を崩してしまふことに気づき、行けなくなつてしまつた。
つまらない人生だ。

一応、出かけるときは編みかけを持つて行つたりもしたのだが、編んでゐる暇がなかつた。
実際には電車で移動中なんて最高のあみもの時間だつたりはしたけれど、日本は電車の中であみものしてゐて他人にけがをさせた事例があるんださうで、「世界の車窓から」で見るよその国の電車の乗客のやうに編めたりはしない。

なぜか今日になつて斜交ひカウルが進んだ。
仕事からの逃避かな。

Friday, 03 January 2025

Podcastを聞いてゐる

BBCのPodcastをいくつか聞いてゐる。
最初のうちは英語学習のPodcastを聞いてゐたが、最近気に入つてゐるのは「More or Less」「Moral Maze」「Cautionary Tales」「Infinite Monkey Cage」の四つだ。「Moral Maze」は一時間近くかかるやうになつてしまつたのであまり聞かなくなつてしまつてゐるけれど。

その「Moral Maze」を、ここのところちよつと移動時間が長いので聞いてみた。
モラル的に見て民主主義はどうか、といつた内容だつた。
「Moral Maze」はラジオ番組で、司会が一人、パネリストが四人、ゲストが四人で構成されてゐる。
ゲスト一人につきパネリストが二人一人づつゲストとことばでバトルする。
民主主義回のゲストは、
1. シンガポールのやうな一党独裁的な状態をよしとする記者
2. アナーキスト
3. 英国共産党員
4. ……いつも寝てしまつてわからない。とほほ
といつたところだ。

ゲストの部分を見てもわかるやうに、正直云ふとわからない部分が多くて、もう三回くらゐは聞いてゐるのだが、なかなか四人目にたどりつかない。
わからないからと聞き直すのだが、そのたびに「君が英国で書いてゐるやうな記事をシンガポールで書いたら即逮捕だよ」と云はれてしまふ一番目、「アナーキーな状態とは」をうまく説明できない二番目、「中国では選挙で正当に議員が選ばれてゐる」と主張する三番目といつた主張を聞いてゐると「……ヲレはなぜこんなことを何度も聞いてゐるのか」といふ気分にはなる。
最近では「民主主義のいいところつて、かういふ人たちでも自分の意見を主張できるところ?」と思ふに至つてゐる。

多分、きちんと理解できる日はやつてこないのだが、しばらくは四人目を確認するために聞き続けるのだらう。

Thursday, 02 January 2025

思ふやうに編めない

あまり編めてゐないの連休ももう終はりが見えて来た。
九連休なんてあつといふ間だな。
編めない理由はいくつかあつて、ひとつには「見るものがないから」だ。
いま編んでゐるのはひたすらメリヤス編みと裏メリヤス編みをくりかへすものだから、いはゆるmindless knittingに近いものがある。
連休前はドクター・フーを見るつもりだつたのだが、最新作はディズニー+でしか見られないんだよね? Huluで見られる分だけ見てもいいのだけれど、そんなわけでちよつと尻込みしてゐるあひだにもう一月二日である。
編めてゐないのにノールビンドニングもはじめてしまつたしな。だつてしたかつたんだもん。
あみものもノールビンドニングも、完成する日は果たしていつだらう。

Wednesday, 01 January 2025

編み正月

去年の冬は腱鞘炎でまるで編めず、もうこのまま毛糸も無駄になつてしまふのだらうかと思つてゐた。
それがこの冬は編めるやうになつて、編んでばかりゐる。
ただ、毛糸はそんなに増やしてゐない。またいつ編めなくなるかわからないしね。

いまは2枚目の斜交ひカウルを編んでゐるところだ。
1枚目はくつ下毛糸で編んだ結果、二重になる部分がちよつと暑すぎることがあるのでPuppyのNew 2 Plyでリヴェンジ中。
くつ下毛糸で編んだ方も寒くなつてきてからはよく使つてゐるけれどもね。
2枚目はちよつと工夫をする心算ではある。

ほんたうはノールビンドニングもしたくて毛糸も買つてあるのだけれど、なかなかそちらには手をつけられずにゐる。
いまは寒いがすぐにあたたかくなつてしまふんだらう。
なんとかしていろいろ編みたいのだがどうしたものか。

12月の読書メーター

12月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1250
ナイス数:24

カフカ俳句 (単行本)カフカ俳句 (単行本)感想
編者の「句(と敢えて呼ぼう)」の抜き出し方がすばらしく、とてもおもしろく読んだ。ただ気になるのは、「あるある」とか共感を覚えるか否かに関わる文言が評の中に多いように感じたことだ。共感を覚えないことや違和感のあることに目を向けた方がおもしろいことも増えるように思うがなあ。俳句にしてもカフカの作品にしても、そうなのではないだろうか。無論、共感を覚える一言・一句に救われるということはあるし、それも素晴らしいことだと思っているけれど。
読了日:12月03日 著者:フランツ・カフカ
すごい短歌部すごい短歌部感想
歌集や句集にはひたすら短歌や俳句が連ねられていて、「これはどう読んだらいいのだろう」と悩むこともしばしばだ。勿論なんだかよくわからなくても「なんとなく、これ、好き」でいい。でもこの本の木下龍也のようにちゃんとことばにしてもらえると短歌や俳句の楽しみ方の一端がわかるような気がする。当然木下龍也の読みなわけで読者ひとりひとりの読みが別にあるわけだが、手引きがあるのはありがたい。
読了日:12月13日 著者:木下 龍也
連句の教室: ことばを付けて遊ぶ (平凡社新書)連句の教室: ことばを付けて遊ぶ (平凡社新書)感想
『おくのほそ道』を読んでいたら連句も一緒に掲載されていてこの本のことを思い出した。和光大学の講義で連句を教え学生に付けさせるさまを見ていると、「転じる」こと、目の前にある文章から離れた発想をことばにするむつかしさを感じる。だいたいそんなこと学校では教わってこないしね。でもできるようになったら楽しいだろうなあ。川本喜八郎の人形アニメーション『冬の日』を褒めているのに改めて気がついた。川本喜八郎は『冬の日』は連句としてなっていないとその筋の人たちに云われて懲りたという話だったけど、評価している人もいたのだ。
読了日:12月16日 著者:深沢 眞二
A Christmas Carol (Illustrated) (English Edition)A Christmas Carol (Illustrated) (English Edition)感想
君子は豹変す、という。ブレないなんてのはくだらないことなのだ。自分が間違っていたことがわかったら即あらためる。それが君子であり、悪いことをやめるのはブレることではない。最終的なスクルージの姿にそんなことを思う。
『ドクター・フー』のチャールズ・ディケンズ回で「God Rest Ye Merry, Gentlemen」が流れる場面があって、この物語の冒頭にこの歌の歌詞が出てくるのを知り、「このころからあった歌なんだなあ」とやはりこの時期になると口ずさんでしまう。
読了日:12月21日 著者:Charles Dickens
飛ぶ教室 (新潮文庫)飛ぶ教室 (新潮文庫)感想
こどものころのことを忘れないというところから、そういえば『クリスマス・キャロル』のスクルージは最初にこどものころのことを思い出すよう仕向けられるのだったなあと思い出す。
何度読んでも「頭のいい生徒」と「成績のいい生徒」が別というのがすばらしく感じられる。映画化作品のうちの一つでは一人にされてしまうのではなかったろうか。そして「頭のいい生徒」には禁煙さんと道理さんのような関係になる相手がいない。そのうちできる? どうだろう。
読了日:12月25日 著者:エーリヒ ケストナー
後宮小説(新潮文庫)後宮小説(新潮文庫)感想
第1回日本ファンタジーノベル大賞の告知があった時、こんな物語が出てくると誰が想像したろうか。勝手な予想だが、応募作の多くはいわゆる「剣と魔法」的な物語だったのではないか。第1回の受賞作がこの小説で本当によかったし、そのためその後の受賞作も俗にいう「ファンタジー」にとらわれることのない不思議な小説が多かったのだろうと思う。際どいことをそう感じさせないように書いていて、これはこの後の酒見賢一作品に通じるところがあるなあと思う。再読。
読了日:12月31日 著者:酒見 賢一

読書メーター

Sunday, 01 December 2024

11月の読書メーター

11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1630
ナイス数:30

幻象録幻象録感想
前々回の米国大統領選の時カメラに向かって「ポリティカル・コレクトネス(以下PC)にはうんざりだ!」と叫ぶ米国の人がいてなぜPCはそう受け取られてしまうのか、ちょっとわかった気がする。戦時下、戦争賛美の歌を作った歌人が多かったのは、それまで役に立たないと思われていたものが役にたつうれしさから、という話にも納得すると同時に恐ろしい気がした。役に立たなくてもいいんだよ、とかね。王徽之くらいの気持ちでいきたい。著者の書くことが必ずしも全て正しいわけではないが、とても参考になると思った。歌の読み方の参考にもなる。
読了日:11月03日 著者:川野芽生
「腸と脳」の科学 脳と体を整える、腸の知られざるはたらき (ブルーバックス B 2273)「腸と脳」の科学 脳と体を整える、腸の知られざるはたらき (ブルーバックス B 2273)感想
最終的には規則正しい生活とバランスのとれた食事を心がけましょうということになってしまうが、こんなことが研究されていてまだまだはっきり云えないことも多いとなれば、今後この道を目指す人も出てくるのではあるまいか。出てきてほしいと思う。参考文献や索引があって嬉しい。スカトロジー的な話が苦手な人にはちょっとつらい本かもしれない。
読了日:11月06日 著者:坪井 貴司
パティさんの編み物知恵袋パティさんの編み物知恵袋感想
理解していれば忘れないと書いてあるけれど、多分理解していても忘れる。友人が貸してくれた本なので、買うと思う。ゲージを取って自分で計算してヴェストを編んだことがあつていまでも寒い時にはよく着るけれど、「クッキー算」と云われた方がわからないと思うし、あまり日本語がこなれていないなあと思う箇所もある。二色刷りなので本当だったら違う色にした方がいい編み目の色が同じ色でわかりづらいところもある。でもこれも写真とかにしちゃうともっとわかりづらいんだろうということを橋本治の編み物の本を読んだことのあるものは知っている。
読了日:11月06日 著者:パティ・ライオンズ(Patty Lyons)
八犬傳 上 (角川文庫 や 3-12)八犬傳 上 (角川文庫 や 3-12)感想
映画を見てきて再読。虚の『南総里見八犬伝』の件はダイジェストなのにそう思わせない面白さ。実も馬琴と北斎とのやりとりの妙や馬琴自身の出自・暮らしがこちらも興味を引くように描かれている。新聞連載の頃から大好きだった小説。挿絵が切り絵なのも気に入っていた。同時期に司馬遼太郎が『箱根の坂』を新聞に連載していて、「新聞の連載小説ってなんて面白いんだろう」と思っていた。
読了日:11月14日 著者:山田 風太郎
八犬傳 下 (角川文庫 や 3-13)八犬傳 下 (角川文庫 や 3-13)感想
今年は『ルックバック』『それいけアンパンマン! ばいきんまんとえほんのルルン』と創る者にとって響きまくる映画が公開され、『八犬伝』もこの原作にもうちょっと沿ったクライマックスとラストにしていればそうなっただろうになあと思うとちょっと残念だ。見に行く前にそうなるといいなと期待していたからだ。まあそれは原作で読めるからいいか。この版と新装版とどちらも読書メーターで最近読んだという人があまりいない。映画が公開されたというのに書店に行っても原作本が並んでいない。それもまた残念なことだ。
読了日:11月26日 著者:山田 風太郎

読書メーター

Friday, 01 November 2024

10月の読書メーター

10月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1244
ナイス数:37

今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢 (講談社現代新書)今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢 (講談社現代新書)感想
『エルサレムのアイヒマン』が読みたかったのだが書店になく、本棚を見て回るうちに見つけた本。「悪の陳腐さ/凡庸な悪」について知りたかったわけだが、題名からも見えるように主に『全体主義の起源』について書かれている。先に読んでよかったかもしれない。本の内容とは関係ないけれど、本のカバーは湿気のせいかめくれてくるし、本文に使っている紙もあまりいいものではないようでめくりづらいのが残念。
読了日:10月03日 著者:牧野 雅彦,ハンナ・アレント
ことばが変われば社会が変わる (ちくまプリマー新書463)ことばが変われば社会が変わる (ちくまプリマー新書463)感想
『「自分らしさ」と日本語』がおもしろかったので読んでみた。「セクハラ」という言葉が生まれたことで生まれた社会の変化や他人の配偶者をどう呼ぶかという点は興味深く読んだが、「セクハラ」「パワハラ」という軽い言葉の影響や「女子」という言葉を使う場合としての「女子トイレ」などに触れられていないのはちょっと納得いかないな。紙幅の問題だとは思うけれど。すこし話はそれるが、いまは飼い犬・飼い猫についても「亡くなる」という言葉を使うんだな、ということも知った。
読了日:10月04日 著者:中村 桃子
すべての、白いものたちの (河出文庫 ハ 16-1)すべての、白いものたちの (河出文庫 ハ 16-1)感想
普段目を背けて暮らしていることに目を向けさせられる。ひどくつらい。そんなこと、考えないで生きていきたいのに。これを読んだ人たちはみんなどうしているのだろう。自分は多分、読んだことを考えないようにしないと生きていけない気がする。普段は文学賞には興味がないのだが「詩的散文」を翻訳でも享受できるのかとても興味があったので読んでみた。読んで、「ああ、そういうことか」と思った。翻訳家の人もすばらしい。他の作品を読むかどうかは、ちょっと考えてしまうけれど。
読了日:10月13日 著者:ハン・ガン
星の嵌め殺し星の嵌め殺し感想
小説も読んだけれど、川野芽生は短歌が好きだなあ。一読「あ、これは川野芽生の歌かも」と思えるものがあるからだろう。『かわいいピンクの竜になる』を読んだ後だと解像度(というのか)の上がる作品も多くて読み込み甲斐がある歌集だと思う。
読了日:10月20日 著者:川野 芽生
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」感想
試験の長文読解問題の長文をいきなり読むのではなくてまずは問いを確認しようという話だと思った。ただ試験なら問いは与えられるけれど、現実の世界では問いも自分で考えなければならない。その対処法を説明しますよ、ということだろう。対処法はできれば試してみたいと思うものが多く読んでよかったと思う。ただ「イシュー」という言葉に引っかかる。辞書の語義まで引っ張り出して説明するわりには辞書の名前や何版かという情報がないところにもひっかかる。もっと違う意味に使う気もするし、著者云うところの「手垢のついた」言葉なんじゃないか。
読了日:10月22日 著者:安宅和人
人生が変わるゲームのつくりかた ――いいルールってどんなもの? (ちくまQブックス)人生が変わるゲームのつくりかた ――いいルールってどんなもの? (ちくまQブックス)感想
ゲームを作りたいと思わなくても、「ああ、だからあのゲームは面白いのか」とか「あのスポーツのルールはどうなんだろう」などとわかったり考えたりできるのが楽しい、「自分マトリックス」については、著者も普段人は(主語デカいが)自己検閲が働いていてときに邪魔と思っているのかなと思った。「自分マトリックス」は試してみたい。
読了日:10月23日 著者:米光 一成
決定版 名所で名句 (角川ソフィア文庫)決定版 名所で名句 (角川ソフィア文庫)感想
「俳句」ってこうやって鑑賞するのかととても勉強になった。名所ついては歴史から観光名所まで簡潔に説明されていて行ったことのない場所もわかりやすい。いま読むと能登地方の句や説明に胸ふさがる思いがする。
読了日:10月28日 著者:鷹羽 狩行

読書メーター

Monday, 28 October 2024

マーガレットを編みたい

Clapotisをぼちぼち編んでゐる。
次はくつ下かマーガレットといふかshrugが編みたいと思つてゐる。
それでshrugのパターンをいろいろと探してゐるのだが、どうもこれといふものが見つからない。
考へてみれば、まづ袖口として円筒を編み、いいかなと思つたら平たく編み、またいいかなと思つたら円筒に戻せばいいのではないかといふ気もしないではない。
さういへばドミノ編みの本にshrugがあつたなあ、と思ひ出したりもしてゐる。
ただ、円筒部分が重たくなるさうな気がするんだよね。そこは編んでみないとわからないかなあ。

だが、待てよ。
Clapotisをいい感じの長さに編んだら、shrugになるんぢやあるまいか。
といふわけで、早いところClapotisを編んでしまへ、といふことなのかもしれない。

Thursday, 24 October 2024

歌と句と

Blogを書いてゐない間にはじめたことに短歌と俳句とがある。

俳句は東京マッハを見に行くこと数年、飛騨高山にも北軽井沢にも行つて、「句会がしたい!」とくるほしく思つてゐたが、基本的に単独行動が好きな人間に句会などできるはずもなく、「作らない句会がしたいなあ」と思ひつつ日々過ごしてゐた。

短歌はNHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ!』を見てはじめた。あら、ミーハー。

で、しばらくは短歌を書いてゐたのだが、あるとき本屋で『花と夜盗』に出会ふ。小津夜景の句集だ。
これを読んで「俳句、いいぢやん」と思ひ、ついで堀田季何の句集『人類の午後』を手にすることになる。
決まりだね。俳句すごい。

といふわけで、NHK文化センターのオンライン俳句講座に参加したのが去年の十月のことだ。
以来、「類想ありですね」「山本山ですね」「説明ですね」と云はれながらもつづけてゐる。

それで短歌はやめたかといふとさうでもなくて、今年の五月ごろTiktokとTwitterで角川主催のネット歌枕発掘プロジェクトといふ催しがあり、せつせと歌を作つては投稿してゐたところ、準賞を頂戴し、毎月角川『短歌』を送つてもらへるやうになつていまに至る。

俳句は教はつてはゐるけれど、短歌はまつたく一人で作つてゐて、なんといふか、やつぱり単独行動が好きな人間には向かないことをやつてゐるのかもしれない、と思つたりもしてゐるのだつた。

Wednesday, 23 October 2024

デジタル矢立と友人は云つた

八月下旬、キングジムのブギーボードを購入した。モデルはboogie board BB-1GXだ。
ブギーボードは以前からほしかつた。
店頭で試し書きしたところあまりにも書き味が好みなので、友人の誕生日にふせんサイズのBB-12を買つたことがある。
それ以来自分でもほしいと思つてゐて、ちよつと忘れてゐたのだが、突然思ひ出して買つてみた。

BB-1GXはだいたいA5くらゐの大きさで、電池の交換はできない。
スマートフォンに専用アプリケーションを入れて、書いたものの大半は記録してゐる。
これがなかなか使ひ勝手がよい。

これまでも、自分はまあまあメモを取る方だと思つてゐた。
とはいへ、ムラつ気があるせゐか書かない時はなにも書かなかつたりもするし、やる気が全然出なくて書けないときもある。
ブギーボードが来てからといふもの、以前よりずつとメモを取るやうになつた。
多分、理由は以下の3つだ。
1. 取り出す時にストレスがない
2. 書いたら消せる
3. 書いたものを残せる

とくに1は大きいと思ふ。
メモ帳とかノートを出してきてペンを手に取るといふ一連の行動をめんどくさいと思ふことがあつたことに気がついた。
ブギーボードだと出したらすぐ書ける。ペンがなければ爪で引つ掻いてもいい。
手に取つてから書くまでの負担が少ないのだ。

また、2と3にも思ふところはある。
いままでは無意識のうちに「こんなくだらないことを書いたら紙やインキがもつたいない」と考へてゐたのだと思ふ。
とくにちよつといいメモ帳やノートだと「こんなこと書いてもいいのだらうか……」と思つてゐた節がある。
ブギーボードにはそれがない。
五万回は消去できるといふから、一日に十回消しても十三年はもつ計算だ。
#ほかの部品が劣化するのではないかといふ気もしないではないが。
ちよつと書いてはさつと消す。
気になるものは残す。
いいぢやないか、ブギーボード。

ただ、ブギーボードを使ふことで自分がメモを取ることに対して構へてゐたことがわかつたので、これからは紙のメモ帳を使ふときに「自分はかう考へてゐるけど、そんなの無視していいから」と自分に云ひ聞かせることにすればなんとかなるやうな気もしないではない。
また、iPadとApple Pencilでブギーボードとおなじやうなことができるのではないかと考へてもゐる。

とはいへしばらくはブギーボードを愛用するのだらう。
軽いといふのも重要な点だ。

«Celtic Bookmarkを作る