6月の読書メーター
6月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1296
ナイス数:45みじかい髪も長い髪も炎の感想
短歌は詩なのかと訊かれたらはいと答えたい。そんな気にさせる歌集。短歌とは詠み手が自身のことを書いたものと受け取られがちでそういう点では私小説に近いところがあるのだが、でもそれだけじゃないよね。正直云うと「なにを云っているのだ?」と首を傾げてしまう歌も多いが、そういう歌が(「も」かな)好きなのだった。
読了日:06月03日 著者:平岡直子Norse Mythology (English Edition)の感想
時折「子ども向けだろうか」と思うくらい平易な語り口で読みやすい。北欧神話は未履修だったなと思い手に取ったところ、ことのはじまりからいくつかの逸話を経てラグナロクまで描かれていて読んで正解だった。
読了日:06月05日 著者:Neil Gaiman映画夜話の感想
映画に関する本はいつももどかしい。「この映画は素晴らしい」「あの映画を見なさい」と書かれていても、どうにもしようがないからだ。この本で紹介されている映画を見られる日がくるとはちょっと思えないし。自分は監督とかよくわからなくて、特に好きな俳優がいるわけでもない。でも「あの場面の絵が好きだ」とか「音楽の入り方がなんともいえない」という感じで好きな映画というのはあって、そういう風に映画を語るのもあるなんだなと思った。
読了日:06月11日 著者:蓮實 重彦えんぴつで万葉集 簡易版の感想
万葉集が苦手だ。これを克服するには書いてみるしかない。そう思って六十日間ほぼ毎日このテキストの文字をなぞり続けた。なぞっている間はほとんど効果を感じなかった。ところがその後角川ソフィア文庫の万葉集を読んでみたら、以前のような抵抗を感じないではないか。するする読める。この本のなぞり書きをやったことは無駄ではなかった。土地土地にちなんだ歌を紹介していて、それぞれその地域の地図がついているものの、歌に出てくる場所がどこなのかわかりづらいのはなんとかならないのかなあと思った。
読了日:06月16日 著者:大迫 閑歩フラワーズ・カンフーの感想
著者は俳句の作り方といった俳句入門のようなものは読まないのだという。そういう人はこういう句を作るのかもしれないなあと思いながら読み返した。「出アバラヤ記」の詞書(なのだろう)と句との組み合わせがやはりおもしろい。
読了日:06月28日 著者:小津夜景サラダ記念日 (河出文庫 227A BUNGEI Collection)の感想
長年読み切ることができずにいた本。なぜ最後まで読めなかったのかというと、おそらく恋愛というものの存在を疑うことがない歌ばかりだから、かなあ。短歌と恋との相性がいいことは認めるけれども。でも俵万智の歌にはいわゆる内在律のようなものがある。破調が少なくあっても不自然な感じが少ない。そこのところを跋で佐々木幸綱が書いている。
読了日:06月29日 著者:俵 万智
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